テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 春の歌を聴け ―

2012-03-11 23:11:11 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 鎮魂と黙祷の一日が過ぎようとしていますね……
 今日も、東北では雪模様のお天気だったようです……

「こんにちわァ、テディちゃでス!
 さむいィふゆッ、はやくおわりまスようにィ!」
「がるる!がるぐるるるぐるる!」(←訳:虎です!早く春が来ますように!)

 本日の読書タイムは、
 今日と言う日に、
 そして、近付く春!にぴったりな一冊を御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!

  


 
          ―― 東京周辺 パワーツリーに会いに行く! ――


 
 著者は渡辺典博(わたなべ・のりひろ)さん、2011年4月に発行されました。
 渡辺さんは『巨木巡礼の写真家』さんとして知られ、
 巨木の調査&保護に取り組んでおられる御方です。
 日本の巨樹・巨木の撮影は渡辺さんのライフワーク!なのだそうですよ。

「むむゥッ! 
 てんにもォとどきィそうなッ!」
「がるっるぐるー!」(←訳:おっきな樹ー!)

 東日本震災に関連した多くの報道の中で、
 わけても心をうったのは
 《奇跡の一本松》のものがたり……。
 
 岩手県陸前高田には江戸の寛永期に植栽が開始された松原がありました。
 初期にはクロマツが、
 その後アカマツも加えられ、
 計七万本にも上った大規模な松原は
 仙台藩の名物と謳われます。
 が、津波によって、松たちはなぎ倒されてしまいました……
 残されたのは、ただ一本。

「たッたいっぽんッ!」
「ぐるがるるぐる!」(←訳:その凛々しい姿!)

 残念ながら、既に生命活動は停止してしまっているとのことですが、
 林業研究者さんたちによって
 種子の保存活動や
 接木育成作業が行われています。
 
「でッかくなれよゥ、いッぽんまつじゅにあッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:松原よ再び!)

 そうね!
 大きく大きく大きくな~れ!
 たとえば、この御本に載ってる巨木さんたちと同じくらいに、
 お~っきく!

「ほんとにィ、じゃいあんとッ!」
「がるぐるるる!」(←訳:巨人さんです!)

 推定樹齢400年『日比谷公園の首懸けイチョウ』に始まって、
 三代将軍家光さん手植えの『芝東照宮のイチョウ』は推定樹齢360年、
 『王子神社のイチョウ』は推定樹齢600年以上、
 文京区『本郷弓町のクス』も推定樹齢600年!
 
「わおッ! ととろッ!」
「がるるぐるがるるるる!」(←訳:トトロに出てくる大クスみたい!)

 ま~だまだ!
 練馬区『白山神社の大ケヤキ』は推定樹齢800~900年!
 東京ではありませんけれど、
 茨城県『鹿島神宮のご神木』は推定樹齢1200年!
 熱海『来宮神社の大クス』は推定樹齢……2000年!!

「にせんねッ……あわわわッ!」
「がるるるーぐる!」(←訳:なんちゅー昔!)

 東京・羽村市『阿蘇神社のシイ』は800~1000歳!
 府中『矢島稲荷の大ケヤキ』は800歳!
 私どもの地元・八王子『高尾山の飯盛杉』は700歳!
 奥多摩町日原『倉沢のヒノキ』も1000歳! 

 都心部の巨木たちは、
 乗り越えてきました……3月10日の大空襲を。
 その他の地域の樹たちも、
 関東大震災を、
 いくたびもの台風を、
 火災の恐怖をも乗り越え、
 日中日露の戦争や明治維新、
 さらに遡って
 泥地が開拓されて江戸の街が出来上がるのを、
 横目に眺めてきました。

 たとえ、
 倒れても、倒されても、
 樹は芽吹きます。
 『鶴岡八幡宮のイチョウ』のように。

「すごいィ~いちょうゥでス!」
「がるるぐるがるっる!」(←訳:いいぞカッコいいぞ!)

 東京都心部の巨木、
 東京都下と周辺地の巨木に加えて、
 『一本桜のパワーをいただく』章も
 御本の後半に掲載されています。
 桜って……いいなあ~…!

「もうすぐゥさきまスゥ!」
「ぐるがるがるぅ!」(←訳:待ち遠しいよぅ!)

 パワーを湛えた巨木さんに逢いに行くときは、
 どうかマナーを守って下さいね。
 御本の冒頭には『パワーツリーに出会うためのお約束』も
 紹介されています。
 一本松への想いを込めて、
 活字マニアの皆さま、ぜひ一読を!
 

 
コメント
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