テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

《替え玉》の転がる先には…?

2012-03-30 23:16:47 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 わ~い♪スギ花粉のピークが過ぎたわ~♪と喜んでいたら……
 ヒノキの花粉にノックアウトされました。ぐすん。

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おめめッ、かゆいィでス!」
「がるる!ぐるがるるがる~!」(←訳:虎です!鼻がグズグズ~!)

 でもね、良いニュースもありますよ。
 ここ東京・八王子では早咲きの桜の花が、もうすぐ咲きそう!
 ソメイヨシノは……ヤマザクラは……枝垂れ桜は……
 と、サクラ開花アンテナを張り巡らせながら、
 今日も読書タ~イム!
 本日は、こちらを、どうぞ~!
 
  


 
                 ―― 覇王の死 ――


 
 著者は二階堂黎人(にかいどう・れいと)さん、2012年2月に発行されました。
 『二階堂蘭子の帰還』と副題が付されています。
 本格ミステリ好きさんには人気の
 《名探偵・二階堂蘭子vs.魔王ラビリンス》シリーズの最新刊ですね。

「あはァ! ほんかくゥみすてりッ!」
「がるぐる~」(←訳:密室とか~)
「あしあとのォ、なぞォとかァ~」
「ぐるがる~」(←訳:暗号とか~)

 そうね、替え玉とか~♪

「むッ! ネーさッ、だめでスよゥ!」
「ぐるがるるがる!」(←訳:ネタばらし禁止!)

 その点はご安心を。
 御本のカバーに印刷されている簡単なストーリー紹介にも
 これが《替え玉》、それとも《入れ替わり》か《なりすまし》、
 といった手段が関係するミステリであることは
 記載されているんです。

 つまり、倒叙方式、と申しましょうか、
 御本の前半部分は、
 《替え玉》犯罪に係わった当人さんが語り手となり、
 事件の進行具合を実況してゆく形になっているんですね。

 時代は昭和の中頃あたり、
 場所は石川県の、とある村で、
 大富豪さんが後継者の青年を探しています――
 
 我が一族の血を引く者は、何処に?

「うむむゥ~、それはァ、いかにもォ~」
「がるるぐるがるるるる~」(←訳:悪いヤツらが喜びそうな~)

 そうですよね、
 悪人たちはこう考えることでしょう。
 自分が《替え玉》となるのは難しいにしても、
 腹心の者を、
 後継者の青年に歳恰好がよく似た者を、
 大富豪さんの家へ送り込んでみたらどうだろう……?
 失敗するかもしれない、
 だが万にひとつの確率でも成功するかもしれない。
 もしも成功したら……!

「ばくだいィなァざいさんがッ!」
「がるっぐるる!」(←訳:待ってるかも!)

 《替え玉》役に選ばれた青年・青木俊治(あおき・しゅんじ)さんは、
 お金もなく、友人もなく、
 窮状を助けてくれる家族・親戚もおりません。
 生きる意欲を失いかけた彼は、
 藁にもすがる思いで
 《替え玉》になることを承知してしまいます。
 
 まったくの他人になりすまし、
 莫大な財産を我が物にする!

 しかし、そんな暴挙が、犯罪が、
 簡単に成功するわけはありませんよね。

「ありませんでスッ!」
「がるがる!」(←訳:ないない!)

 犯罪は割に合わない――
 各種統計が示しているように、
 《替え玉》の計略はズレを生じ始めます。
 大富豪の屋敷は新たな事件に見舞われ、
 替え玉青年・青木くんの身にも危険が……?

 御本の後段は、
 さあ、名探偵氏の登場です!
 屋根より高く積もった謎を、
 二階堂蘭子さんは、すぱり!と解き明かしてくれちゃうのでしょうか?

「めいたんていィ、だからねッ♪」
「がるぐるがるるるっ!」(←訳:お手並み拝見だよっ!)

 ミステリ好きさんにおすすめのエンタ本格作品、
 週末ののんびりタイムに、ぜひ~♪
   
コメント
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