テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

むむっ!と眉毛は。

2012-03-27 23:10:29 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ここ数日、夕暮れ刻のお空に、
 金星・木星・月がピカリ!キラキラ!と美しいですね~♪

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きんせいがァ、いいかんじィ~♪」
「ぐるる!ぐるがるるぐるがるるる!」(←訳:虎です!他のお星さまもきれいです!)

 大海にきらめく星のように、
 数多ある書物の中から一冊を選んで、
 今日の読書タイムは……
 古書のことならオレに任せな!の看板もまぶしいこの御方の作品を、
 さあ、どうぞ~!

  


 
            ―― とは知らなんだ ――


 
 著者は鹿島茂さん、2012年2月に発行されました。
 『C’est vrai?』とフランス語題名が付されています。 
 フランス文学者さんであり、現在は明治大学国際日本学部教授、
 ですが、私たち活字マニアの認識では、
 偉大なる古書コレクター!
 として知られる鹿島さんの、
 エッセイ作品集です。

「これくたー・きんぐのォ、えッせいィ!」
「がるっるぐるがるるる!」(←訳:きっとウンチクがいっぱい!)

 そうですね、仏文学のマエストロならではの薀蓄(うんちく)、
 科学や美術の雑学も楽しめる、
 この御本――ですが、
 その実体は。

 鹿島センセ版『ホンマでっか!?TV』!

 いえ、『ホンマでっか!?BOOK』!
 
「ほんまでッかァ??」
「がるるぐるぐる?」(←訳:ホントにホンマ?)

 『C’est vrai?』とは、
 日本語に訳せば『それホント?』『本当なの?』
 といった意味のフランス語です。
 この仏語題名に違わず、
 鹿島センセが掘り起こすのは、
 え~?まさか~!有り得ないよね~!でも……!な御話の数々。
 例えば――

 ヒゲ(髭)有り青年は、
 ゲルマン文化の流れをくむロマン派!
 ヒゲ無し青年は、
 擬古典的なローマ派!

「ろまんはッ??」
「がーるる??」(←訳:ローマ派??)

 本棚の並べ方ベスト1とは?
 書棚をどう配置したら
 最良の、最も効率的な書庫が完成するのか?

「すうがくゥでスかァ?」
「がるぐるるっ?」(←訳:心理学かなっ?)

 歴史好きさんを魅了する大テーマは、
 金鯱(しゃちほこ)とルネッサンス!

 名古屋城に代表される、
 “金鯱”なる装飾品。
 あの像のルーツは、もしかしたらヨーロッパなのでは?
 建築史学上では、中国起源説とインド源流説が唱えられているけれども、
 金鯱って、どう見ても、
 ルネッサンス期のドーファン(イルカ)像でしょう!

「いるかくんッ、でスかッ♪」
「がるぐるるがる~る!」(←訳:似ていなくもない~!)

 珍説なのか?
 奇説だけれど真説なのか?
 鹿島センセの分析は、無視できません!

「ほんとかもッ♪」
「がるぐるぐるるっ」(←訳:嘘じゃないよねっ)

 2005年5月号から2008年4月号にかけ、
 『オール讀物』に連載されたエッセイ36編、
 オトナな活字マニアさんにおすすめ!ですよ。
 ホンマかいな?とちょっとだけ眉にツバしながら、
 ゆったり柔軟な心持ちで
 お愉しみ下さ~い♪

コメント
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