テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ゆるゆると襲い来る……鳥肌?

2012-09-03 23:01:32 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きゃッぽゥ! えあこんッ、むようゥでス!」
「がるる!ぐるるーる!」(←訳:虎です!暑くなーい!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日の東京・八王子エリアは、
 エアコンなしでも耐えられる気温で、ホッと一息でしたよ♪
 これが9月!なのかしら~?

「でもォ、しゅうかんよほうゥではァ~…」
「ぐるがるるぐるる!」(←訳:また暑くなるかも!)

 ならば、本日ご紹介いたしますこの一冊にお任せあれ!
 読めばたちまち、ひんや~り涼しくなっちゃうのは……
 はいっ、こちらを、どうぞ~!!

  


 
               ―― 南から来た男 ―― 


 
 編&訳は金原瑞人(かねはら・みずひと)さん、2012年7月に発行されました。
 『ホラー短編集2』と副題が付されています。

「……えェッ?」
「……がるる~っ?」(←訳:……えええ~っ?」
「あきィ、なのにィ?!?」
「がるー??」(←訳:ホラー??)

 ええ、そうよ!
 ホラーです!
 ……とはいっても、《ホラー》イコール《おばけ!》だとか《ゾンビの行列!》なのだと
 考えてはいけません。
 
 何かの拍子に、
 ふっと思い出して、怖くなる……。
 気付けば、鳥肌がたっている……。

 暴力的な、押しつけがましい怖さではないんです。

「あうゥ~! それでもォ!」
「ぐるがるぐるるがる~!」(←訳:怖いものは怖いよ~!)

 あら、そうかしら~?
 ベテランの活字マニアさんは、
 題名を目にしただけで、
 ははあ!
 そうピンと来るはずですよ。

 御本の表題作品となっているのは、
 ロアルド・ダールさんの『南から来た男』。
 ダールさんは、皆さまもよ~く御存知の
 『チョコレート工場の秘密』の作者さんでもありますね。
 ワンカの美味しいチョコレート!
 子どもに、大人にも大人気のチョコレート!
 その作者さんは、短編の名手として知られ、
 数々の傑作を世に送り出しています。

 『南から来た男』は、
 ダールさんの代表作の一つであり、
 読後感は……

「こッ、こわいィッ!」
「ぐるるがるるっるる~!」(←訳:怖いよやっぱり~!)

 怖いけれど……ホラーなのでしょうか、これは?
 なんともいえない、この奇妙な後味は……?

 この御本に収録されている作品は他に、
 オー・ヘンリーさん作『家具つきの部屋』や、
 ウォルター・デ・ラ・メアさん作『不思議な話』、
 ウィリアム・フォークナーさん作『エミリーにバラを一輪』、
 レイ・ブラッドベリさん作『湖』など。

 ブラッドベリさんの『湖』については、
 私ネーさも、
 えっ?これホラーなのっ??と悩んでしまって、
 まあ、つまり、この作品集の特徴は、
 “ほんのり、な怖さ”
 “ゆるやかな怖さ”
 といったところでしょうか。

「うむむゥ~!
 よめばァ、よむほどォ~」
「がるるぐるぐる!」(←訳:後から怖くなる!)

 収録されているのは、11編の《こわいおはなし》。
 岩波少年文庫から発行されている御本ですので、
 小学生さんにはもちろんのこと、
 大人の背筋も、
 いえ、大人たちの背筋をこそ、
 ゾゾっとさせる物語ばかりです!
 怪談の時季は終わった!と敬遠せず、
 ぜひぜひ、一読を~!

「でもでもォ! ほんきでェ~!」
「ぐるるぅ!」(←訳:怖いよぅ!)

 ついでながら、
 8月の猛暑は去りましたが、
 依然として熱中症に罹りやすい気候が続いています。
 皆さま、水分補給を怠りなく!
 

 
コメント
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