テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

かっこいい《謎》を、ギュッと!

2012-09-18 23:22:03 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あきのォ、おまつりィ~!」
「がるる!ぐるるがるぐーるる!」(←訳:虎です!秋祭りのシーズン!)

 こんにちは、ネーさです。
 今週あたりは、日本各地で秋祭りもたけなわ!のようですね。
 ここ東京・八王子の八幡神社(通称・八幡さま)も
 先週末は賑やかに例大祭が行われました。
 ならば、読書タイムも、氏神さまと同じく、
 “歴史”を感じさせる風格ある一冊を!ということで、
 本日は、こちらを、どうぞ~!

  



     
                ―― 黒死荘の殺人 ――



 
 著者はカーター・ディクスンさん、原著は1934年に、
 画像の日本語文庫版は2012年7月に発行されました。
 英原題は『The Plague Court Murders』、
 ミステリ界の巨匠にして密室の達人ジョン・ディクスン・カー/カーター・ディクスンさんによる、
 古典(クラシック)の香り高い探偵小説ですよ~♪

「ふかのうッはんざいイッ!」
「がるぐるるがる!」(←訳:謎とサスペンス!)

 この文庫版では題名が『黒死荘の殺人』となっていますが、
 マニアの方々には、
 原題を音訳した『プレーグ・コートの殺人』の名でも
 よく知られている作品です。
 また、
 筆名にカーター・ディクスンを使う場合の探偵役さん、というと
 こちらもマニアさんたちは既に御存知の、
 H・Mこと
 ヘンリ・メリヴェール卿!

 カーさん(ディクスンさん)の実父をモデルにしたそのキャラは……
 太っちょ。
 ものぐさ。
 お喋り好きで、
 法廷弁護士の資格と医師免許を持ち、
 『マイクロフト』と仇名させる、
 英国官庁街の陰の実力者。

「きまぐれェおじさんッ!」
「ぐるるがるぐるるるー!」(←訳:頭脳は超一流なのにー!)

 この御本での
 ヘンリ卿の登壇、いえ、登場は、
 ちょうど真ん中あたり――後半に入ってから、となっています。

 御本の前半、物語の牽引役を務めるのは、
 かつてヘンリ卿の下で働いた経験を有する青年ケン・ブレークさんと、
 スコットランドヤードの主任警部ハンフリー・マスターズさん。

 或る日、
 ブレーク青年、旧友から頼み事をされました。

   ――幽霊屋敷でひと晩明かしてほしいんだ――

「あううゥッ!
 それはァ~ちょッとォ~…」
「がるるるぅ!」(←訳:危険でしょ!)

 これは面白くなりそうだ、と思ったブレークさん、
 逆らいもせず、
 頼まれちゃいます。
 けれど、心の奥底では危険な予兆を感じ取っていたのでしょうか、
 スコットランドヤードのマスターズ警部を誘い、
 とっぷり日も暮れたロンドンの町を
 『黒死荘』へ向かうのでした。

 無意識の予兆は、
 一晩と経たぬうち、
 現実のものとなります。
 マスターズ警部の手にも余る、
 幽霊屋敷の密室を舞台にしての不可能犯罪となって……!

「ろんどんのォ、ゆうれいやしきィ!」
「がるがるぐるる!」(←訳:本場の幽霊屋敷!)

 前半の、おどろおどろしさ満点の怪奇小説風な展開と、
 後半のヘンリ卿による知力満点!な推理パートの対比が
 なんとも鮮やか&スマートです♪
 ミステリマニアさんだけでなく、
 密室もの初心者の方々も、
 『カーさんの最高傑作』と評される一冊を、ぜひ~!

「なぞがァ、なぞをォよぶゥ!」
「ぐっるがるるぐるる!」(←訳:かっこいい名作です!)



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする