テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

“3”ふたたび来たる!

2012-09-11 22:57:22 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふゥッ! ざんしょッ、きびしすぎィ!」
「がるる!ぐるがるるぐるがるる……」(←訳:虎です!もう9月も11日なのに……)

 こんにちは、ネーさです。
 今日9月11日も、東京はとても暑い一日となりました。
 震災から一年と半年が経った東北の被災地でも、
 やはり暑さが続いているようですね。

「いちねんとォ、はんとしィ……!」
「ぐるるるがるぐるるがるるぐる!」(←訳:昨日のことのような気がするよ!)

 あの衝撃をありありと思い出す今日という日の読書に、
 どんな御本を取り上げたらいいのかしら?と
 ずいぶん悩みましたが……
 そうだ! これで行こう!
 これしかないわ!
 日本のフツーのおじさんたち少年少女たちの物語を、
 さあ、皆さま、どうぞご一緒に~!

  



 
           ―― 三匹のおっさん ふたたび ――



 著者は有川浩さん、2012年3月に発行されました。
 あらためて申し上げるまでもないかと存じますが、
 はい! 大好評を博した『三匹のおっさん』の続編です!

「きょうれつゥ! おじィちゃんぱわーッ!」
「ぐるるるがるっぐるる!」(←訳:おじさんて言ってあげて!)

 主人公は、
 日本の、どこの町にもいそうなおじさんたち。
 江戸時代あたりなら、
 年齢的におじいちゃん扱いされてしまうところですが、
 現代では、お孫さんがいたって、定年退職したって、
 まだま~だ元気なお年頃!
 おじいちゃん、なんて呼んだら、
 なんだとっ!
 失礼な!
 そう怒り出しそうな三人のおっさ、いえ、おじさん。

 清田清一(きよた・せいいち)さん、
 有村則夫(ありむら・のりお)さん、
 立花重雄(たちばな・しげお)さん。

 彼らはそれぞれ、剣道の先生であったり、
 機械いじりに長けていたり、
 柔道家さんだったりしますが、
 ものすごーいスーパーマンではありません。
 どこかの副将軍さまのように、
 これで一見ラクチャク!な印籠を
 隠し持っているわけでもありません。

「いばらないィしィ!」
「ぐるるがるぐるる!」(←訳:押しつけもしない!)

 御三方は、ただ誠実に、
 “身近で起きた何か”に向き合います。

 タチの悪そうなトラブルに遭遇しても、
 スタンドプレイをすることなく、
 手柄を自慢することもなく、
 地に足をつけて、ひとつずつ、解決しようと努力する。

「ふむむッ!
 しょうわのォ、においィがァ、しまスゥ!」
「がるっるぐっるる!」(←訳:ちょっとレトロで!)
「でもォ、そこがァよいィのでス!」

 『ふたたび』と銘打たれ、
 『三匹のおっさん』の続編となるこの御本では、
 おじさんたちのみにとどまらず、
 女性目線もあちこちに描き込まれています。
 そして、おじちゃんたちを継ぐ世代の、
 清田祐希(きよた・ゆうき)くん、
 有村早苗(ありむら・さなえ)ちゃんの恋愛模様も可愛らしい、
 短編6作品から成るおじさんたちの物語――

 こういう、普通のおじさんたちが、
 この日本のどこででも、
 ごく平和に、
 ごく穏やかに、
 暮らしてゆける日が来ますように。
 少年少女たちが、
 りんごのような頬ッペで恋する毎日でありますように。

 読後、しきりにそう思われてなりませんでした。

「うむッ! おじィちゃんッ、ふぁいとォ!」
「ぐるるがるがるぐるっるるー!」(←訳:だからおじさんだってばー!)

 ちょこっとシリアスすぎる御紹介文になってしまいましたけれど、
 笑いも随所に!な一冊です。
 活字マニアの皆さま、気軽に、ぜひ~!

 
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする