テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

お城で、ニヤリ♪

2012-09-10 23:21:30 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ……せぇ~のっ!

  祝!アルベルト・コンタドールさん!2012ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝~!

  さらに祝!
  唯一の日本人選手としてブエルタに参加した土井雪広さんの所属チーム、
  『アルゴス・シマノ』がやってくれました!
  チームのエース、ジョン・デゲンコルブさんが最終ステージで優勝!
  見事なチームワークの勝利ですー!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 こんたどーるさんッ、おめでとうッございまスゥ!」
「がるる!ぐるぐるがるるぐるー!」(←訳:虎です!土井さんお疲れさまー!)

 ツール・ド・フランスを席巻した英国系チームは
 スペインの激坂についてゆけず、見せ場なし。
 おほほほ♪ それに比べてアルゴスシマノの皆さんは格好良かったわ!
 ……おっと、いけない、
 グランツールの話題から、さあ、読書タイムに切り替えましょう!
 本日は、こちらのご本を、どうぞ~!

  



 
             ―― エムズワース卿の受難録 ―― 



 
 著者はP・G・ウッドハウスさん、画像の日本語文庫版は2012年8月に発行されました。
 英原題は『THE MISGIVINGS OF LORD EMSWORTH』、
 爆笑必至!の、宝石のような短編小説集 ですよ~♪

「おおわらいッ?」
「ぐるぐるがる?」(←訳:クスクス笑い?)

 ぷふふ♪あはは♪と、
 読み手を笑わせることにかけては人後に落ちない巨匠・ウッドハウスさん。
 ウッドハウスさんの作品で最も有名なものは、
 《ジーヴズ》シリーズでしょうか。
 才智にあふれ、有能無類な執事ジーヴズと、
 若きバーティ・ウースターお坊っちゃまの
 破天荒な?“生活日誌”は
 発表以来、英米の、いえ、世界中の活字マニアさんをトリコにしています。

 そして、ここに、
 もうひとり、
 ウッドハウスさん描く魅惑の物語の主人公が登場しました!

「……あやしイィッ!」
「……ぐるるがるる!」(←訳:……物凄く怪しい!)

 えへん!
 その御方こそ、
 エムズワース卿!
 
 本名をば、クラレンス・スリープウッドと申さるる紳士は、
 エムズワース卿であり、
 エムズワース伯爵でもあります。

 あ、爵位を複数有する貴族さんは珍しくない、のですね。
 エムズワース卿も
 卿(LORD)であり、伯爵でもある名門貴族さんなんです。

 ええ、エムズワース卿は、大貴族さん。
 貧乏貴族なんかじゃ、決してありません。
 お家は、いえいえ、お住まいの邸宅は、
 世に知られたブランディングズ城。

 広大な敷地。
 何十人といる使用人さんたち。
 あらゆる難事に対応できる執事さん。
 ……あんまりお付き合いしたくない親族たち。

「おしろのォ、くらしィもッ!」
「ぐるがる~!」(←訳:大変そう~!)

 大貴族エムズワース卿、
 現在、ちょこっとばかり野心に燃えています。

   我が家系は、偉大なる政治家、将軍、総督、国民的指導者を輩出してきた。
   だが、しかし!
   まだ未着手、未達成の分野がある!

「ふァ~??」
「がるるるぐる?」(←訳:それは一体??)

 それは……農業!

 目下のエムズワース卿の関心は、カボチャです。
 はい、芋・栗・南瓜、のカボチャです。
 今年、ブランディングズ城の菜園には素晴らしいカボチャが実りつつありました♪
 このカボチャをもってすれば、
 シュローズベリー農業祭のカボチャ部門で優勝できるかもしれない……!

 張り切るエムズワース卿は、
 けれど、或るあやまちをやらかしてしまいました。

 菜園担当庭師のアンガス・マカリスターを、
 クビに!

「それはァ、まずいィでス!」
「ぐるぐるるー!」(←訳:まずいよねー!)

 カボチャの運命、
 いえ、エムズワース卿念願の賞の行方は、どうなっちゃうんでしょう?――
 御本の冒頭に収められた『南瓜が人質』を皮切りに、
 ウッドハウス節が炸裂します!

「わらえるゥ!」
「ぐるるっ!」(←訳:ぷふふっ!)

 ブエルタ・ア・エスパーニャではキレのない走りだった英国系チームですが、
 ウッドハウスさんの弾ける笑いはいつだって一等賞!
 活字マニア諸氏は腹筋に力をこめて熟読してくださいねー!
 
   
コメント
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