テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

2016!新春特別企画♪《テディオゲネス・クラブの冒険》その2!

2015-12-31 21:57:45 | 2016!新春特別企画♪
「さあっ、事件なのだ、テディちゃムズ!」

 はい、前回よりの続き、でございますよ。

 2016年まで、あとわずか。
 大晦日のロンドンで
 眉毛をヒクつかせているのは、
 
  

 名探偵テディちゃムズの兄、
 マイクマフト氏。

 世界に冠たるこの大都市でも、
 最もヘンテコ、風変り、と評判高いテディオゲネス・クラブの
 玄関口でモフモフな両足を踏ん張り、

「では諸君、
 テディオゲネス・クラブへ入りたまえ!
 話はそれからだ!
 おぉっと、ただし!」

 マイクマフト氏が、
 名探偵テディちゃムズと、
 ユキノジョン・H・ワトソン博士、
 そして虎くんを
 きりりっと見据えて言うことには、

「よいかねっ、テデォゲネス・クラブ内では――」

  

「私語禁止じゃ~っ!」
「ぐへッ?」

 あららっ?
 突如、マイクマフト氏を押しのけて登場したこの御方は?

「わしかっ?
 わしは、クマ仙人じゃ!」

  

 ええッ?クマ仙人?クマ仙人って誰ぇ~??
 と、どよめくテディちゃムズとユキノジョン・H・ワトソン博士と虎くんです。
 それにしても、クマぎっしりの画像ですねえ。

「おっほん!
 テディオゲネス・クラブの設立者にして名物支配人、
 クマ仙人とはわしのことじゃ!
 よいかっ、皆の衆!

 クラブ内では決して喋るな!口を利くな!

 それが、我がテディオゲネス・クラブの鉄の掟じゃわい!

 一度でも喋ったら、三ヶ月の出入り禁止!
 二度目で永久除名処分じゃ!

 談話室以外では、ひとっ言も喋ってはならん!」

 では談話室へ案内するぞ!
 ついてこい!
 とクマ仙人に引っ立てられるように、
 テディオゲネス・クラブの扉をくぐるテディちゃムズ一行は、
 建物内部の静けさに驚きました。

 ロンドンの中心部にあるとは思えない、
 針の落ちる音さえ聴こえてきそうな静寂ですよ?

  

「……ここ数日、平和で静かなこのクラブのあちこちで
 摩訶不思議なる出来事が相次いでおるのだよ、
 テディちゃムズくん!」

 談話室に着くや、
 クマ仙人は説明を始めました。
 話は私が、とマイクマフト氏の前が身を乗り出すのを
 肘で押しやり、

「厨房から、食べ物がちょいちょい消え失せる。
 椅子の背にかけておいた膝掛けが見当たらなくなる。
 シルクハットは、目を離した瞬間にどこかへ行ってしまう。
 飲みかけのミルクティーは、いつの間にやら空っぽになり、
 閉じていたはずの天窓が、
 ハッと気付けば開いている。

 だがな、
 いろいろな不思議が起こる一方で、
 金銭の紛失はないのだ!
 1ポンド、いや1ペンスたりと、
 お金は盗まれておらんのだよ!
 
 これはいったい、どういうことだっ?」

  

「ははァ!」

 名探偵テディちゃムズの眼が
 ぴかりん!と光りました。

「まどッ! それにィ、もうふッ!」

 おやおやおや?
 もしや、テディちゃムズ……?

「なぞがァ、どんどんッほどけてェきたよゥ!」

 よっしゃ、話していただきましょう♪
 摩訶不思議なる事件の真相を!


   ~その3!へ続く!~

 
 
コメント
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