テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

♪ 新春特別企画 《高名な依頼人たち》 オマケのその5!

2020-01-03 21:44:08 | ♪ 2020!新春特別企画 ♪
 おめでとう!
 新年おめでとう!
 ロンドンのクマたちが歌い騒ぐ街路をてくてく歩き、
 名探偵テディちゃムズたちは無事ベーカー街に帰ってまいりました。
 2020年新春特別企画も、
 はい、ハッピーエンド間近でしょうか。

「うほほい!
 こいつは美味いぞよ♪」

  

「本当ホント、
 一仕事の後の甘いものっていいよね~♫」

  

 《小麦粉不足》事件、
 いえ、《小麦粉行方不明》事件を解決して、
 マイクマフト氏と
 ユキノジョン・H・ワトソン博士は、
 満足そうにアイスクリームなど
 パクついております。

 けれども、
 名探偵テディちゃムズは……?

  

「ぜんぜんッ、あんしんできないィよゥ!」

「がるるる~?」(←訳:どうして~?)
「チュウ??」

 虎くん、ネズミくんの問いに、
 テディちゃムズ、おもむろに答えます。

 戦艦テレメアの甲板と船底で、
 小麦粉を袋分けしていた悪クマ犯たちは、
 全員スコットランドヤードに連行されてゆきました。

 彼らの中に、
 テディちゃムズは見たのです。

 《犯罪界のナポレオン》クマリティ教授の部下、
 モランクマ大佐の横顔を……!

「いッしゅんだッたけどォ、
 へんそうゥしてたけどォ、
 まちがいィないィ!」

 おそらく、クマリティ教授は計画していたのです。

 聖なるクリスマスの夜とは違い、
 ギネスを浴びるように飲み、
 新年の明け方には
 すっかり酔っ払ってしまったクマたちに、
 上質な小麦粉はいかがですか~と耳打ちすれば、
 パイ料理が恋しくて、
 朝のトーストが恋しくてたまらなくなっている彼らは、
 標準市価の2倍や3倍、
 いえ、10倍20倍でも、
 喜んでお金を差し出すであろうと。

 そうやって、
 盗み取った小麦粉を
 何百何千ものクマたちに売り捌けば、
 小袋ひとつひとつずつは
 さして高額でないとしても、
 最終的にはたいへんな大金が手に入ります。

「いかにもォ、あいつのォやりそうなァことだッ!
 それにッ!」

 小麦粉盗難、
 放置された船舶内への侵入、
 無許可での食品販売(未遂)に対しては、
 あまり重い判決は出ないでしょう。

 罰金刑か、
 せいぜいが数週間の収監が妥当なところ。

 すなわち、
 モランクマ大佐たちは、
 すぐに自由の身になってしまう……?

「いいやッ!
 そうはァ、させないもんッ!」

「ぐるる!」(←訳:だよね!)
「チュウ!」

 昇りくる新年の朝陽に、
 名探偵テディちゃムズ、
 虎くん、ネズミくんは誓います。

  

「よいいちねんをォ、つくりィあげようゥ!」

 新しい年に、幸いあれ!
 平和な、穏やかな一年であれ!
 皆さまのもとに、
 どうか、幸福な一年がやってきますように――



 
コメント
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