テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《謎》を楽しむ、200年 ~

2020-01-28 22:37:52 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ゆきィ、つもッてませェ~んッ!」
「がるる!ぐる~る!」(←訳:虎です!雨で~す!)

 こんにちは、ネーさです。
 真っ白な雪景色を撮影しようと、
 ここ・八王子へ取材に来た各局TVクルーの方々には
 まことに申し訳ないことに、
 市街も野山もいっかな白くなりませんでした……
 が、雪掻きを回避できて、
 あ~良かったとホッとしながら、
 さあ、読書タイムです♪
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  


  
    ―― 短編ミステリの二百年 1 ――



 編者は小森収(こもり・おさむ)さん、
 2019年10月に発行されました。
 『The Long History of Mystery Short Stories vol.1』
 と英語題名が付されています。

「にィ~ひゃくねんッ??」
「ぐーるるるるがるる?」(←訳:ホームズさんより前?)

 コナン・ドイルさんが『緋色の研究』が世に出たのは、
 1887年のことでした。
 
 エドガー・アラン・ポーさんが
 『モルグ街の殺人』を発表したのは、
 それより前の、1841年のこと。

 その『モルグ街の殺人』こそが、
 “世界初のミステリ小説”、あるいは
 “史上初の探偵小説”として
 広く認識されているんですけれど、
 もちろん、『モルグ街』以前にも、
 ミステリ的な要素を持つ小説が
 多々刊行されているワケです。

 およそ200年前から、現代まで。

 そんな《短編ミステリの歴史》の、
 およそ200年前から現代に至るまでの流れを
 全6巻に集成してみよう!
 と編まれたシリーズの、
 こちらは第一巻目になるんですね。

「ふむふむッ、かおぶれェはァ~…」
「がる~る!」(←訳:幅広~い!)

 『vol.1』に収録されているのは、
 
 『宝島』『ジキル博士とハイド氏』で知られる
 ロバート・ルイス・スティーヴンスンさん。

 『悪魔の辞典』で名高い
 アンブローズ・ビアスさん。

 『月と六ペンス』『人間の絆』他の人気作家
 サマセット・モームさん。

 短編の名手と呼ばれるサキさん。

 『幻の女』『黒衣の花嫁』の著者、
 また映画『裏窓』の原作者でもある
 コーネル・ウールリッチさん……

 などなど、全11作家さんによる短編ミステリ12作品。

「ものがたりィはァ、にてんッさんてんッ!」
「ぐるっるがるるるる!」(←訳:短編って展開速いね!)

 11人の作家さんの中で、
 私ネーさがおすすめしたいのは、
 デイモン・ラニアンさん(1884~1946)。

 NYを舞台にした作品で人気を得たラニアンさんの代表作は、
 ブロードウェイ・ミュージカル
 『ガイズ・アンド・ドールズ』の原作である
 『野郎どもと女たち ブロードウェイ物語』。

 2020年現在、ラニアンさんの著作は、
 悲しいことに入手が難しい状態なので、
 この御本で読めるのは嬉しいわ!
 『ガイズ・アンド・ドールズ』ファンの方々は、
 本文343ページの
 『ブッチの子守歌』を
 読み逃さないでくださいな。

「かいせつゥもォ、じゅうじつゥ!なのでス!」
「がるるぐるるがるぐる!」(←訳:解説を超えた評論だよ!)

 御本の後半部分には
 編者・小森収さんによる評論
 『短編ミステリの二百年』の
 序章と第一章が掲載されています。
 ミステリ大好き!なマニアさんには
 楽しめること請け合いな作品ですよ。

「おもしろくてェ~」
「ぐるっるがるる!」(←訳:クスっと笑える!)

 かつて、江戸川乱歩さんが編んだ傑作アンソロジー
 《世界推理短編傑作集》を補強する、
 新たな短編ミステリのアンソロジーを、
 ミステリ&サスペンス好きな活字マニアの皆さんは
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

  
 
コメント
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