テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

いまも、葡萄の葉陰で。

2020-01-13 22:27:14 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふりそでェ、はなやかァ~♪なのでスよゥ!」
「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!おめでとう~!)

 こんにちは、ネーさです。
 成人式を迎えた皆さま、おめでとうございます。
 新成人さんたちの今後に幸あれ♪と願いながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~!

  


 
  ―― 南仏プロヴァンスの25年 あのころといま ――



 著者はピーター・メイルさん、
 原著は2018年に、日本語版は2019年11月に発行されました。
 英語原題は
 『MY Twenty-Five Years in Provence:Reflections on Then and Now』、
 南仏プロヴァンス地方を
 テーマとするエッセイ集です。

「おひさまとォ、ひまわりィ♫」
「ぐるるがるるるーる!」(←訳:紫色のラベンダー畑!)

 新成人さんたちが誕生した
 ちょうど20年前くらいのこと。
 世界中の旅行好きさんの間を
 センセーションが駆け抜けました。

 フランス南部の、
 プロヴァンス地方……

 って、すごくステキな土地なんですって!
 
 へえ? 行ってみようか?

「ひょうばんがァ、ひょうばんをォ、よぶゥのでス!」
「がるるぐるがるるるる!」(←訳:南仏は世界トレンドに!)

 もともと、リゾート地ではあったんです、
 南仏は。

 けれど、それは、ニースやモナコといった
 観光客誘致に積極的な都市が中心でした。

 それが、突然、
 プロヴァンス地方の小さな村に
 スポットライトが当たっちゃう!
 観光客さんがドッと押し寄せる!

 なんてことは誰も想像してなくて。

「そのォ、げんいんがァ~」
「ぐるるがる!」(←訳:メイルさん!)

 寒くてジメジメ。
 曇天のロンドンを離れ、
 夫婦でプロヴァンスに移住したメイルさんは、
 地中海に近い南仏独特のお料理、
 美味しいワイン、
 ちょっとクセのある近隣住民さんたちを“発見”します。

 そんな日々を記したメイルさんの著書
 『南仏プロヴァンスの12か月』は
 世界的なベストセラーになり、
 BBCによってドラマ化され、
 英国の紀行文学賞も受賞!

「ぱちぱちぱちィ~!」
「がる~!」(←訳:拍手~!)

 しかし。
 著作の大ヒットには思わぬ余波が。

 プロヴァンスのあっちにもこっちにも、
 観光客さんの波また波。

 メイルさんが居住する村にも
 人びとが雪崩込み、
 自宅に侵入される騒動が起きて、
 泣く泣く米国に脱出する羽目に……。

「でもねッ!」
「ぐっるがるぅっる!」(←訳:戻ってきちゃった!)

 忘れがたい南仏の村へ、
 ふたたび。

 メイルさんは、戻ってきました。

 この御本で描かれるのは、
 フランス移住を考えたかつての思い出、
 移住してみて初めて知った
 フランスならではの習慣、
 プロヴァンスの自然が与えてくれる恵み。

 さらには、
 メイルさん原作の小説を
 友人のリドリー・スコットさんが映画化すると決まり、
 撮影隊が到着して、
 村は大盛り上がり?

「あくしょんッ!」
「がっる!」(←訳:カット!)

 残念なことに、
 この御本はメイルさんの遺作となりました。

 それでもなお、
 メイルさんが書き留めたプロヴァンス地方の風物、
 豊かな四季を写し取るあたたかな言葉は、
 書籍となってこれからも世界を巡り、
 旅をすることでしょう。

 昔むかし、
 『南仏プロヴァンスの12か月』を
 夢中になって読んだ活字マニアさんも、
 この御本でメイルさんの御名前を知った方々も、
 南仏プロヴァンスの甘やかな暮らしを
 ぜひ、覗いてみてくださいね。
 おすすめですよ~♪
 

 

 
コメント
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