テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 愉しきは、空の旅 ~

2020-01-21 23:09:06 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あてんしょんッぷりィ~ずゥ!」
「がるる!ぐーるるるるがる!」(←訳:虎です!シートベルト確認!)

 こんにちは、ネーさです。
 寒さはまだまだ続きますが、
 春の観光シーズンまであとわずか!
 ということで、
 本日の読書タイムは
 《旅》に縁深いエンタ作品を御紹介しますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  


 
     ―― 機長、事件です! ――



 著者は秋吉理香子(あきよし・りかこ)さん、
 画像の単行本は2017年3月に発行されました
 (現在は文庫版も刊行されています)。
 『CAPTAIN DETECTIVE』と英語題名が、
 『空飛ぶ探偵の謎解きフライト』と日本語副題が付されています。
 
「あはァ! きちょうゥさんッ!」
「ぐるがっるるるるる!」(←訳:制服カッコいいよね!)

 空港でいちばん目にパッと入ってくるもの、
 そして思わず2度見しちゃうもの、といえば、
 すっきりしゃんとした機長さんの制服姿、
 あるいはエレガントなパーサーさんたちの立姿でしょうか。

 ただし……
 同じ制服姿でも、
 “保留”のマークをつけたくなる例もあるようで。

「……あァ~、あのォひとはァ~…」
「がるるるる!」(←訳:新人さんだ!)

 ぎくしゃく、と
 効果音を背負っているかのような足取りで
 空港にやって来た青年が、ひとり。

 間宮治郎(まみや・じろう)くんは、
 ニッポン・エアライン社に勤務する
 パイロットさんです。

 彼の制服の、袖には金色の3本線。

 この3本線ってね、
 副操縦士であることを示すものなんです。

「ふむふむゥ! そうするとォ~…」
「ぐるるるる?」(←訳:機長さんは?)

 機長さんの袖には、
 4本の金色の線が入っているんですよ。
 3本線の治郎くんも、
 いつか僕も4本線に!と夢見ていますが、
 それには、先ず、今日という日を乗り越えなくては。

 そう、国際線デビューという、この日を!

「がんばッてェ!」
「がぅるる!」(←訳:ファイト!)

 国内線は、既に経験しています。
 国際線も、勉強のため
 機に搭乗させてもらったことはありますけれど、
 正式な副操縦士として
 操縦席に座るのは今日が初、なんですね。

 準備万端、抜かりなし。
 忘れものもなし、体調も良し。
 国際線デビューの日のためにとっておいた
 新品の制服に身を包んで、
 治郎くん、いざ――

 叱られに。

「ふァ??」
「ぐるる?」(←訳:叱られ?)

 治郎くんのデビュー戦、
 いえ、デビュー路線で第一機長を務めるのは、
 氷室翼(ひむろ・つばさ)キャプテン。
 ニッポン・エアラインきってのエリート・パイロット、と
 社内で賞賛させる優秀な人材であり、
 なおかつ――

 厳し~い!

「あううゥ! であいがしらァにィ~」
「がるぐるるるぅっる!」(←訳:もう怒られちゃった!)

 ド新人の治郎くん、叱られます。
 ことあるごとに、
 たわけ!と怒られます。

 けれど、治郎くん、
 叱られ、怒られても納得します。

 氷室キャプテンの治郎くんへの指摘は、
 すべて理にかなっています。
 なるほど、そうなのか、と得心する事柄ばかり。
 
 一日も早く、こんなに優秀なキャプテンになりたい……!

 治郎くんの願いを乗せ、 
 成田発シャルル・ド・ゴール行き205便は
 滑走路を飛び立ちますが。
 
「ゆくてェにはァ、とらぶるゥ!」
「ぐるるがるぐぅるる!」(←訳:一つや二つじゃなく!)

 ミステリ作品ですので、
 これ以上のお喋りは控えますが、
 パイロットのお仕事がこれほど大変なものだったとは……と、
 啞然とし、愕然もして、
 感激もいたしました。

 機長として、
 また、機長を補佐する副操縦士として、
 大勢の人の命を守りながら、
 目的地へと送り届ける。
 加えて、事件まで解決してしまうなんて!

「はくしゅゥ、おくりまスゥ!」
「がるぐる!」(←訳:良い旅を!)

 パリ&フランス案内も楽しめるこの御本は、
 航空マニアさんにもおすすめです。
 治郎くんの愉快な“謎解きフライト”を、
 皆さま、ぜひ、一読してみてくださいな♪


コメント
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