テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ノンフィクションでも、初笑い♪

2020-01-06 22:20:34 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 かんのいりィ~なのでスゥ!」
「がるる!ぐるるる!」(←訳:虎です!着込もう!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日1月6日は小寒――
 寒さが一段と厳しくなる時節ですね。
 ダルマさんのように丸々と着ぶくれしたら、
 さあ、読書タイムです♫
 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~!

  


  
  ―― 子どもには聞かせられない 動物のひみつ ――
 


 著者はルーシー・クックさん、
 原著は2017年に、日本語版は2018年12月に発行されました。
 英語原題は『THE UNEXPECTED TRUTH ABOUT ANIMALS』、
 前回記事ではミステリ作品で初笑い!
 を目指しましたが、
 今回は、
 動物ノンフィクションで初笑い!
 と参りましょう~♪

「またもォ、ぷふふッ!」
「ぐるるるっ!」(←訳:くすくすっ!)
 
 はぁ?
 動物ノンフィクションで笑いが取れるの?

 ええ、そんな疑問を覚える方々も
 おられることでしょう。
 そこで、百聞は一見に如かず――
 御本の本文、第1章の1行目を
 以下に引用させていただきますと……。

  《アリストテレスはウナギに悩まされていた》

「うなぎィ???」
「がるぐるる?」(←訳:なぜウナギ?)

 人類発の本格的な科学者にして
 動物学の父、と
 著者・クックさんが讃嘆を惜しまない偉大な学者
 アリストテレスさんを悩ませたのは、
 ウナギの生態でした。

   こいつ……
   ワケが分からん!
   解剖した他の魚たちは、
   美味しそうな卵を腹の中に持っとった!
   精巣などの器官もあった!
   だがウナギにはない!
   探せど探せど、無い!

   うん、そうか、つまり、
   ウナギは……

   泥から自然発生的に生まれてくるのだ!

「ちッがァーうゥ!」
「ぐるがるっるるー!」(←訳:全然違うってばー!)

 まあまあ落ち着いて。
 アリストテレスさんも全知全能じゃなかったのよ。
 っていうより、
 アリストテレスさんより後代の有名な学者さんたちも、
 軒並み討ち死にしているのが、
 “ウナギ問題”なのね。

 ウナギの生態は。
 胎生なのか卵生なのか。
 幼生期の姿は。
 子ウナギたちはどこで生まれるのか。

 そういった諸問題に
 ようやく曙光が射したのは、
 20世紀に入ってから。

 それも、二ホンウナギについては
 けっこう解明されているのに対して、
 ヨーロッパとアメリカのウナギについては、
 まだまだ不明な点が多いらしいわ。

「うなぎィ、だけじゃないでス!」
「がるるるるぐるるる!」(←訳:コウモリにヘラジカ!)

 第1章ではウナギ、
 第2章ではビーバー、
 第3章はナマケモノ……と、
 著者・クックさんが紹介してゆくのは、
 全13章の“誤解に満ちた動物史”。

 『利己的な遺伝子』で知られる
 進化生物学者リチャード・ドーキンス博士に師事した
 英国人のクックさんは、
 はい、実に英国人らしく、
 コミカルな筆致で動物たちと学者さんたちの
 苦闘と受難の歴史を綴ります。

 あ、そうそう、
 笑えるといえば、
 この御本に収録されている数々の図版も、
 と~っても笑えます!

「わらえるゥけどォ~」
「ぐるるるがるる!」(←訳:ホントは真面目!)

 笑いあり、
 発見あり、
 学びあり、の動物ノンフィクションは、
 日本語の題名とは逆に、
 大人にも子ども世代の方々にも
 手に取っていただきたい快作です。
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 
 

 
  
コメント
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