テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《その後》を、生きる ~

2021-02-01 23:43:31 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 どうなるゥ~さいしゅうゥかいィ??」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!予測不可能~!)

 こんにちは、ネーさです。
 大河ドラマ『麒麟がくる』もついに、
 残すは最終回のみ!となりました。
 激動の一年を完走した俳優さん&スタッフさんに
 特大の拍手を送りながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの新書作品を、どうぞ~♪

  


 
      ―― 女たちの本能寺 ――



 著者は楠戸義昭(くすど・よしあき)さん、
 2020年9月に発行されました。

 天正10年(1582年)6月2日――
 その日を境に、
 “時代”と”時勢“が一変したのは、
 誰の目にも明らかだったことでしょう。

「ほんのうじィのォ、へんッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:信長公没す!)

 京の本能寺にて織田信長公が、
 そして新二条御所にて
 信長公の嫡子・信忠さんが
 明智の軍勢に討たれ、
 “天下”は明智光秀さんのものに。

 この《本能寺の変》を、
 クーデターと呼ぶべきか、
 テロと呼ぶべきなのか、
 判然としませんが、
 ひとつ、言えることは。

「おおぜいのォ、うんめいィ!」
「がるぐるがる!」(←訳:根底から崩壊!)

 《本能寺の変》という事件が起きたために、
 多くの人びとは生活の土台を失います。

 とりわけ、
 一瞬にして何もかも奪われ、
 未来を閉ざされたような思いをしたのは、
 織田家の、
 そして明智家の女性たち。

 著者・楠戸さんは、
 まず『序章』で
 《本能寺の変》前後の社会の転変を
 鮮やかに総括し、
 本文では、

 第一章『濃姫(のうひめ)』
 第二章『煕子(ひろこ)』
 第三章『御妻木(おつまき)』
 第四章『お鍋の方』
 第五章『お市の方』
 第六章『細川ガラシャ』
 第七章『春日局(かすがのつぼね)』
 
 と、7人の女性の生涯を
 取り上げてゆきます。

「むむゥ? おつまきィさんッ??」
「ぐるがぅる?」(←訳:それだぁれ?)

 そうね、この七人のうち、
 最も認知度が低く、
 それでいて最も重要性が高いのは、
 御妻木さんだわね。

 御妻木さんは、
 明智光秀さんの妹であり、
 信長公の側室にして
 相談役をも務めていた、という女性です。

「ええええッ!」
「がるるるぐるる??」(←訳:そんな人いたの??)

 私ネーさも初めて聞いたときは
 仰天しましたよ。

 信長公の側室の何人かは
 家臣の血族出身だと知ってはいたんですけど、
 光秀さんの妹が
 (義妹との説もあり)、
 側室で、相談役だったなんて……!

 『麒麟がくる』には
 なぜか登場しない御妻木さん、
 実在の人物であることは確かなようで、
 ただ、現存する資料が少ないらしいわ。

 おそらく、これからさらに
 研究が進められるのでしょうけれど。

「くわしくゥ~しりたいィ!」
「ぐるるるがるるるる?」(←訳:どんな人なのかなあ?)

 お鍋(なべ)の方を主人公とする第四章にも、注目です。

 彼女もまた、
 信長公の側室でありました、が……
 《本能寺の変》後、
 お鍋の方を待っていたのは
 数奇極まる日々。

 その原因は……秀吉さん?

「ぐむむむゥ!
 いかりがァ、ふつふつゥ!」
「がぅるぐぅるるる!」(←訳:フェアじゃないぞ!)

 《本能寺の変》がもたらした、
 数え切れない悲劇と、
 悲劇に翻弄されるひとの姿。
 
 歴史好きな活字マニアさんに、
 時代小説すきな方々にも
 おすすめしたい新書です。
 書店さんで、図書館で、
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 
コメント
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