テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《地図》のことば ~

2021-02-16 23:32:25 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぐッ、ぐるぢィ~~ッ!」
「がるる!ぐる~がる~…!」(←訳:虎です!眼が~喉が~…!)

 こんにちは、ネーさです。
 悲しいことに、
 本格的な花粉シーズンが来てしまいました。
 外出時には、皆さま、
 マスクや眼鏡や目薬で完全防備してくださいね。
 では、花粉症に効くという
 ヨーグルトをパクリっと頂きながら、
 本日の読書タイムは、
 こちらのエッセイ作品を、どうぞ~♪

  


 
     ―― 日曜日は青い蜥蜴 ――



 著者は恩田陸(おんだ・りく)さん、
 2020年11月に発行されました。

 著者・恩田さん10年ぶりの新刊エッセイ集で
 語られているのは、
 少女時代のエピソードや、
 本のこと、
 舞台のこと、
 映画のこと……などなど。

「さすがはァ、さッかさんッ!」
「ぐるるがるる~!」(←訳:物凄い読書量~!)

 Ⅰ『人がすすめない読書案内』
 Ⅱ『読書日記』
 Ⅲ『ブラッドベリは死なない』
 Ⅳ『ひとの原稿は早い……はずだった』
 
 と、本文は大きく4つのパートに
 分けられていて、
 その殆どが読書にまつわるもの、
 と申せましょうか。

 中でも、
 本文151ページの
 レイ・ブラッドベリさん著『ブラッドベリ、自作を語る』
 についての書評である
 『ブラッドベリは《死なない》』は、
 最高のブラッドベリ論!

 ほんの数ページの文章であるのに、
 ブラッドベリさんの信念、心情、
 創作の原点までもが
 くっきり見えてくるような一編です。

「それからァ、こッちもォ!」
「ぐるるがる!」(←訳:鮮やかです!)

 本文220ページに収録されている
 『地図を作る』は、
 上橋菜穂子さん著『精霊の守り人』の
 文庫版解説です。

 これもまた、
 頁数は7ページ弱と
 決して長くはない作品なのですが、
 鋭く、厳しく、
 なおかつ柔らかな視点から
 異世界ファンタジーの本質を
 見極めてゆきます。

「うむむむゥ、なァるほどッ!」
「がっるる~!」(←訳:スッキリ~!)

 長年の疑問を
 見事にすっぱり一刀両断してくれた!
 と言いたくなる『地図を作る』、
 この御本のいちばんの読みどころ、
 かも知れません。

 ファンタジー作品への観方・読み方さえも
 変えてしまう一編は
 活字マニアさん必読の文学論ですよ。

「めいさくゥ、なのでス!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:泣けてくるんだ!)
 
 そして、もう一編、
 おすすめしたいのは。
 
 本文27ページの
 『誰もが《ここに居ていい》と思える国こそ』。

 震災、オリンピック、
 大規模な開発……
 私たちが対面している諸々の問題に
 恩田さんが抱く想いとは?

 本好きな方々の琴線に
 熱く訴えかける
 《語り》の花束、
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫

 
 
 
コメント
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