テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 書物めぐりの大冒険 ~

2021-02-28 23:45:49 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 さんがつゥ~なのでスよゥ!」
「がるる!ぐるるる!」(←訳:虎です!春だよね!)

 こんにちは、ネーさです。
 早咲きのサクラと一緒に
 3月がやって来ましたね。
 では、読書タイムも春らしく、
 華やかな話題作に登場していただきましょう♫
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  


 
   ―― 《グレート・ギャッツビー》を追え ――



 著者はジョン・グリシャムさん、
 原著は2017年に、日本語版は2020年10月に発行されました。
 英語原題は『CAMINO ISLAND』、
 そして、全米ベストセラーとなったこの御本の翻訳者は 
 村上春樹さん!

「やくしゃはァそろッたァ、のでス!」
「ぐるがるる~!」(←訳:幕よ上がれ~!)

 米国東部、
 ニュージャージー州に本部を置く
 名門私立大プリンストン大学。

 そのプリンストン大学には、
 英文学研究者さんにとっては無視できない
 “特別”な図書館があります。

 ファイアストーン図書館――

 ここには、
 F・スコット・フィッツジェラルドさんの
 直筆原稿が収蔵されているんです。

「ほほうゥ!」
「がるるる!」(←訳:貴重品だ!)

 『楽園のこちら側』
 『美しく呪われしもの』
 『夜はやさし』
 『ラスト・タイクーン』
 『グレート・ギャッツビー』

 フィッツジェラルドさんの肉筆による
 5つの作品のオリジナル原稿をはじめ、
 メモ、手紙などの資料も
 ファイアストーン図書館の奥深く、
 地下室の堅牢な金庫に仕舞われています。

 図書館員さんですら、
 ほとんど目にすることはなく、
 原稿がそこから持ち出されたのは
 長い年月の間でもほんの数回。

 それほど重要な、
 まるで宝石のように扱われている
 フィッツジェラルドさんの原稿が……

 盗まれてしまった――!!

「えええええェッ!」
「ぐるるがっる!」(←訳:嘘だと言って!)

 嘘じゃないから、
 ほら、FBIの《希少資産回収班》が
 間髪入れず動き出しましたよ。

 犯行現場のわずかな遺留品を分析、
 たちまち容疑者を特定!
 居場所を割り出し、
 身柄も確保して、
 でも……

 盗まれた原稿は?

「ないィ!」
「がるるるるるる!」(←訳:見つからないよ!)

 フィッツジェラルドさんの原稿は
 どこに消えたのか。

 捜査を続けるFBIが疑惑の目を向けたのは、
 フロリダに店を構える
 『べイ・ブックス』。

 稀覯本が集まるこの書店には、
 必ずやフィッツジェラルドさんの原稿も
 持ち込まれるに違いない、と……?

「くるゥかなッ??」
「ぐるがる!」(←訳:来るかも!)

 原稿追跡のミステリとともに、
 なんとしても一読していただきたいのは、
 巻末の『訳者あとがき』です。
 米国の書店の事情が
 解説されていて、
 物語の背景がいっそう分かりやすくなりますよ。

 原稿の行方は、
 書物をめぐる魅惑の謎と冒険は、
 と手に汗握る物語を、
 皆さま、ぜひ♪
 
 
  
コメント
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