テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 光も、闇も、彼女の手から ~

2021-02-07 23:33:32 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ……むむむゥ! きりんはッ、きりんはッ?」
「がるる!ぐるがるぐる!」(←訳:虎です!まだ秘密だよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 大河ドラマ『麒麟がくる』最終回の内容は、
 まだ見ていない方々のために伏せておくとして、
 最後の最後まで
 見事な衣装美術に見惚れました……!
 そこで、本日の読書タイムも、
 衣装が大きなテーマになっている
 こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  


 
 ―― 石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか ――


 
 現在、東京都現代美術館にて開催中されている
 《石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか》展の
 公式図録は、2021年2月に発行されました。
 『Eiko Ishida: Blood,Sweat,and Tears - A Life of Design』
 と英語題名が付されています。

 日本を代表するアートディレクターさんであり、
 グラフィックデザイン、衣装デザイナーとして
 世界的を舞台に大活躍した石岡瑛子さん。

 この公式図録の本文は、

 第1章『Timeless: 時代をデザインする』
 第2章『Fearless: 出会いをデザインする』
 第3章『Borderless: 未知をデザインする』

 の3章から構成されています。

「ふわわわァ~…このォ、くおりてィ!」
「ぐるるるる!」(←訳:キレキレだ!)

 どの章をとってみても、
 只者ではない!感がみなぎっている中、
 重力に反旗を翻したかのように、
 至高の《美》が凝り集まっているのは、
 やはり第2章と第3章に掲載されている
 作品群でしょうか。

 その象徴が、
 本文134~145ページの
 『ドラキュラ』。

 フランシス・フォード・コッポラさんが監督した
 『ドラキュラ』(1992年)における
 石岡さんはまったく新しいドラキュラ像を
 創り上げました。

「くろじゃァないィのでス!」
「がるる!」(←訳:赤だよ!)

 ドラキュラ伯爵といえば、
 漆黒のマント。

 そんな概念を突き崩す、
 真っ赤なローブ……!

 紅でも茜色でも朱赤でもない、
 完璧な”血の色“。

 たとえ、まとう色が赤だとしても、
 この衣装を目にすれば
 瞬時に分かることでしょう、
 我々は《闇の王》と
 対峙しているのだと。

 この世のものならぬ、
 怖ろしい何かと
 向き合っているのだと。

「せすじがァ、ふるえェまス!」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:黄金の刺繍も華麗!)

 できれば写真ではなく、
 肉眼でじっくり拝見したい衣装の数々が
 惜しみなく展示されている
 東京都現代美術館での展覧会会期は、
 2月14日まで、と
 残り僅かとなりました。

 こちらの公式図録は
 一般の書店さんやネット書店さんなどでも
 販売されています。
 緊急事態宣言が続くため、
 東京方面へのお出掛けは出来ないわ……という御方も、
 ぜひ、書店さんのアート本コーナーで
 探してみてくださいね~♪
 

 
 
コメント
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