テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 跳ねる!飛ぶ!《絵巻》の世界へ ~

2021-02-05 23:42:18 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うむッ? しもばしらァ、はッけんなのでスゥ!」
「がるる!ぐるるがるる~!」(←訳:虎です!踏んで遊ぼう~!)

 こんにちは、ネーさです。
 霜柱をつま先でつついたり、
 雪だるまを作ったりするのは、
 冬ならではの“遊び“ですね。
 本日の読書タイムも、
 “遊び“ごころたっぷりなこちらの御本を、
 さあ、どうぞ~♪

  


 
     ―― 鳥獣戯画と絵巻物 ――



 監修は山本聡美(やまもと・さとみ)さん、
 2021年1月に発行されました。
 『日本の文化を発信!』と副題が付されています。

「おおッ! かえるゥさんッ!」
「ぐるるがるる~!」(←訳:ウサギさんも~!)

 日本が誇る貴重な国宝が、
 今春、東京国立博物館平成館にて展示されます。
 題して、
 特別展《国宝 鳥獣戯画のすべて》!

 期間は2021年4月13日~5月30日……
 本来は、2020年7月~8月に
 開催される予定でしたが、
 新型コロナウィルス感染症の影響に伴い、
 2021年に変更となりました。

「またァ、だいこんざつゥしそうゥ!」
「が~るぐる?」(←訳:長~い行列?)

 いえ、それがね、
 今回の展覧会では、
 オンライン予約制を導入して、
 チケットはすべて日時指定になるらしいわ。
 
 チケットの販売と購入の詳細に関しては
 2021年3月以降に発表、
 とのことですので、
 お出掛けしたい方々は
 東京国立博物館の特設ページを
 こまめにチェックしてくださいな。

 さて、話を本題に戻して、
 『鳥獣戯画と絵巻物』ですが、
 実は、この御本、
 ジャンルとしては
 “児童書”なんです。

「あはァ! それでェ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:振り仮名があるんだ!)

 ええ、本文中の、ちょっと難しい漢字には
 ルビが振られています。

 正直に言っちゃいますと、
 ルビにけっこう助けられました♪

 この御本で紹介されているのは、
 『鳥獣戯画』を筆頭に、

 『源氏物語絵巻』
 『信貴山縁起絵巻(しぎさんえんぎえまき)』
 『伴大納言絵巻(ばんだいなごんえまき)』
 『玄奘三蔵絵(げんじょうさんぞうえ)』
 『鼠草子絵巻(ねずみのそうしえまき』
 『酒伝童子絵巻(しゅてんどうじえまき)』

 と、日本美術を代表する名作絵巻物なのですが、
 いずれも中世以前の作品ですので、
 人名など名詞の読み方にクセがあります。

 例を挙げますと、
 『飛行夜叉』は『ひぎょうやしゃ』、
 『尼公』は『あまぎみ』……

「うむむゥ~!」
「がるるるる!」(←訳:ややこしや!)

 ややこしい読み方も、
 ルビがあれば、ストレスフリー。
 すらすら読めてしまいます。

 そして、本文の後半、
 《絵巻物から絵本へ》
 《絵とことばで表現する新しいスタイル》
 という2つのパートでは、
 絵巻が絵本へと形態を変え、
 それがマンガへと変遷してゆく過程が
 テンポよく描かれていますよ。

「ほくさいィまんがッ!」
「ぐるる!」(←訳:写し絵!)
「かみしばいィ!」

 『黄金バット』や
 『正チャンの冒険』、
 『鉄腕アトム』、
 『かぐや姫の物語』――

 時代を超え、
 マンガ、さらにはアニメーションへ、
 受け継がれてゆく
 絵巻物の精神。

 アート好きな活字マニアさんに、
 大人諸氏にも
 少年少女さんたちにも、
 おすすめの一冊です。
 本屋さんで、図書館で、
 ぜひ、探してみてくださいね~♪
 

コメント
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