「こんにちわッ、テディちゃでス!
みどりィおねえさんッ、ぐッじょォ~ぶゥ!」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!馬締さんもね!)
こんにちは、ネーさです。
NHK BSのドラマ『舟を編む』第2話、
最高かよ!と言いたくなる最高っぷりでした!
首を長~くして次回放送を待ちながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの絵本作品を、どうぞ~♪
―― 人類の夢をかなえた 飛行機の本 ――
絵と文はヒサ クニヒコさん、2024年1月に発行されました。
『乗りもの歴史図鑑』の巻名からもお分かりのように、
誕生前から現在に到るまでの、
《飛行機の歴史》を描いた図鑑です。
「それはァ~ひゃくにじゅうねんまえェ、だッたのでス!」
「ぐるるがるるぐるるるる!」(←訳:小さな機械が生まれたよ!)
大空への憧れ。
鳥のように、空を飛んでみたい。
高々と、自由自在に舞い飛んでみたい――
古代から人類が抱いてきた命題は
19世紀、一気に実現化に近付きます。
その方法は、ふたつ。
ひとつは、《空に浮かぶ》方法で、
代表的な例が、気球と、
気球の発展型ともいうべき飛行船、ですね。
しかし、20世紀前半の時点で
飛行船に使用されていた水素ガスの危険性の高さ、
操船や輸送力の問題から、
”飛行船の歴史”は、早々にストップしてしまいます。
「そこでェ、とうじょうゥ~!」
「がるる!」(←訳:飛行機!)
羽根を作って、機械のチカラで羽ばたいて、飛ぶ。
1896年、オットー・リリエンタールさんは
グライダー(動力なし)で飛行を試みました。
そこに機械のチカラをプラスして、
幾十幾百もの試行錯誤を経たのちの、
1903年12月17日。
「がんばるぞォ~!」
「ぐるがる!」(←訳:行け弟よ!)
操縦席のウィルバー・ライトさんへ、
兄のオーヴィル・ライトさんは懸命の声援を送ります。
ふたりが製作した機体は、
プロペラの回転が増すにつれ………?
「おおおッ!」
「がっるる!」(←訳:やったあ!)
空気より重いものが、
わずかではありましたけれど、
確かに空を飛んだ瞬間、
飛行機械は《夢想》ではなくなりました。
そうして、
現実のモノとなった飛行機が
いかなる”発展の道”を歩んでゆくのか、
ヒサさんは丁寧に、いえ、
丁寧を超えて極細密に描いてゆきます。
動力付きグライダーが、
単葉機、複葉機へ。水上機へ。
民間の所有から、
国家と軍が管理する武器へ。
「うううゥ、くるしィ~…!」
「ぐるるがるるるる!」(←訳:自由に飛べてない!)
映画『紅の豚』で
ポルコ・ロッソさんが見送った数多の飛行機――
僚友たちを乗せて天へと消えてゆく飛行機たちが
ここには描かれています。
同じく『風立ちぬ』で
青年技師たちが設計を繰り返した飛行機たちも。
大空を自由に、どこまでも。
その思いは、今も変わっていないはず。
嬉しくも楽しく、
また同時に胸が苦しくもなる
飛行機械たちの濃密な歴史図鑑は、
大人な活字マニアさんにこそ
おすすめしたい一冊です。
飛行機マニアさん、
ヒサさんのイラストが大好き!な方々も、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪