「こんにちわッ、テディちゃでス!
るるゥ♪~そろそろォ~ころもがえェ~♫」
「がるる!ぐるがるぐる!」(←訳:虎です!いやまだ早い!)
こんにちは、ネーさです。
ブーツよりもスニーカーで、
ダウンジャケットは仕舞って春のコートで、と
装いを先取りしたくなる2月の後半ですが、
寒の戻りを警戒しつつ、さあ、読書タイムですよ。
本日は、“地元色“たっぷりなこちらの御本を、どうぞ~♪
―― 紙鑑定士の事件ファイル 紙とクイズと密室と ――
著者は歌田年(うただ・とし)さん、
2023年8月に発行されました。
『Paper expert case file Paper,quizzes,and locked rooms』
と英語題名が付されています。
《紙鑑定士》シリーズの第3作ですよ。
「かみのォ~せんもんかさんッ!」
「ぐるがるるる~!」(←訳:眼力畏るべし~!)
どんな紙でも、ひと目でパッと見分けてしまう
紙の専門家にして鑑定士――
西新宿に《渡部紙鑑定事務所》を構える
渡部(わたべ)さんの”お得意さま”は、
出版社の編集者さんや
グラフィック系のデザイナーさんなど、
仕事上《紙》が欠かせない職業の人々が主流です。
最近ではそこに、
学習塾の経営者さんも加わりました。
「がくしゅうゥじゅくゥにィ?」
「がるぐるるるがるぐる?」(←訳:紙の専門家が必要なの?)
渡部さんと学習塾さんとのお付き合いは、
ちょっとキナ臭い出来事から始まりました。
塾内で、カンニングが行われているらしい……
と、渡部さんに打ち明けたのは、
友人で仕事仲間でもある
土生井(はぶい)さん。
「むゥ!」
「ぐるるぅ!」
塾で定期的に行われる模擬テストの回答欄に、
7人の生徒全員が同じ間違った答えを書き込む。
それも、一度や二度ではない。
となると、以前は小学校の教師をしていて、
人の好さで知られる塾の経営者さんも、
これは……と考えざるを得ません。
が、カンニングの現場を目撃したことはなく。
いかなる方法を用いているのかも、まったく見当がつかず。
「うむむゥ、なやましィ!」
「がるるるるぐるるるる……」(←訳:どうしたらいいんだろ……)
生徒たちは潔白なのか?
或いは、新奇なカンニング法を編み出したのか?
渡部さんが提出した答案は――
「ふァいッ、だめでスよゥ~!」
「ぐるるるがる!」(←訳:ネタバレ注意!)
我らが地元・八王子の地名が
あちらこちらに登場して、
読みながら思わず笑顔になってしまった
FILE:01『クイズと密室と紙と』、
そして
File:02『紙と密室とクイズと』、
表題作品のFile:03『紙とクイズと密室と』。
紙に関する深~いウンチクも楽しい
ハードボイルドな紙鑑定士・渡部さんの探偵譚は、
本格ミステリ好きな活字マニアさんに
ぜひのおすすめですよ~♪
(なお、現在は単行本が販売されていますが、
来月(3月初旬)には文庫版が発売されるそうです。
文庫をコレクションしてるんです!という御方は、
3月になってから本屋さんで探してみてくださいね)