「こんにちわッ、テディちゃでス!
あううゥ~いたたたたッ!」
「がるる!ぐるるるがるる~…」(←訳:虎です!クタクタだよう~…)
こんにちは、ネーさです。
ちょっと雪かきをしただけなのに、
身体のあちこちがミシミシいっておりますよ。
大雪はもうイヤだ~とボヤきながら、さあ、読書タイムです。
本日は、こちらの“本の本”を、どうぞ~♪
―― 和本図譜 ――
編者は日本近世文学会の皆さん、2023年10月に発行されました。
『江戸を究める』と副題が付されています。
2021年に設立70周年を迎えた日本近世文学会さんが
節目の年を記念して造り上げたのは、
“江戸時代を知る“ための最良のツール――
《和本》をテーマとする
カラフルな図譜ですよ。
「むむゥ! とッてもォ、びじゅあるゥ~!」
「ぐるるるるがるるるる!」(←訳:印刷技術が素晴らしい!)
《和本(わほん)》
もしくは《和装本(わそうぼん)》とは、
日本の伝統的な製本方法によって製作された書籍のことです。
書物が、権力者、宗教者や学者さん等
“特権階級“と“知識人“だけでなく、
一般市民の手元にも広まっていったのは、
識字率がぐ~んと高まった江戸時代、でしょうか。
この御本で取り上げられている江戸時代の《和本》は、
本当にバラエティーに富んでいて、
書物が“特別な人びと“のものではなくなった事実が
ひしひしと伝わってきます。
「うらないィ!」
「がるるる!」(←訳:御伽草子!)
「でざいんッ!」
「ぐるがる!」(←訳:影絵遊び!)
『日本書紀』『源氏物語』
といった古典作品もあれば、
山東京伝さんは読本(よみほん)でホラーを語ったり、
一種の仕掛け絵本を作ったり。
細密な図解を添えた『菊の育て方』のようなハウツーものや、
街道を旅する人なら必携の『名所ガイド』。
あの『解体新書』だって、
《和本》なんです。
「うわあァ、こッちのもォ、かッこいいィ!」
「がるるるぐるるる~!」(←訳:なんという色彩!)
本文100~101ページで紹介されているのは、
動植物図鑑の挿絵の数々……!
たった2ページ分なんですけれど、
鳥たちに、鯉、巻貝、雪輪模様、花、と
細密なカラー図版にはうっとりしてしまいます。
106~107ページには、
鈴木晴信さんの浮世絵美人さんも掲載されていて、
こちらも良いですねえ♫
歌麿さんとは別タイプの美女さんだわ。
「たいせつにィ~しなくちゃッ!」
「ぐるるるがるぐる!」(←訳:未来への文化遺産!)
本文は、
前半部分の
第一部『ビブリオグラフ和本』と
後半の
第二部『研究のバックヤード』
に分かれています。
眺めて楽しむ第一部とは対照的な第二部は、
解説&論文がずらりと並んでいますよ。
巻末には『用語集』も用意されている
図譜満載の《和本》案内本は、
江戸美術好きな活字マニアさんにおすすめです。
書店さんのアート本コーナーで、
ぜひ、探してみてくださいね~♪