「こんにちわッ、テディちゃでス!
りッしゅゥ~んッ!」
「がるる!ぐるがる~」(←訳:虎です!立春大吉~!)
こんにちは、ネーさです。
2024年の立春は、今日2月4日。
おやつはピンク色の桜餅にしようかなぁ~などと思い巡らしつつ、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 陰陽師 烏天狗ノ巻 ――
著者は夢枕獏(ゆめまくら・ばく)さん、
2023年10月に発行されました。
《陰陽師》シリーズ第18作となるこの御本の幕開けは――
「かッ、かゆいィィィ~ッ」
「ぐるるる~!」(←訳:痒いよう~!)
題名を、
『兼家奇々搔痒(かねいえききかいかい)』。
ええ、そうです。
藤原兼家(かねいえ)さんは、
宮中でも最大最強の権力者であり、
後世では藤原道長さんのパパとしても知られる
政治家さんですけれど……
お肌が、身体が痒い。
頭皮、いや、頭の内側も、痒い。
どこもかしこも痒くて痒くて。
助けてくだされ、清明くん!
「ううゥ、どうじょうゥしちゃうゥ~でス!」
「がるっるぐるるるる~!」(←訳:痒いってツライよね~)
痛いとか、ヒリヒリするとか、熱いとか、
数々ある“つらい症状“の中でも
際立って病人本人を苦悩させる“、痒み“。
兼家さん、思わず言ってしまうのです。
清明よ。
ぬしが駄目なら、もう、このわしは、
痒み死にするしかないということではないか。
「おだいじんさまァ、おちついてッ!」
「ぐるるるるがるるぐるるる!」(←訳:清明さんが治してくれるよ!)
さっそく清明さんが命じたのは、
竈(かまど)から、手桶に灰を持ってくること。
その灰を、中央に座す兼家さんの周囲に、ハラリ。
もう一回、ハラリ。
と、二重の円を描き、
呪(しゅ)を唱えてゆくと。
「ぎゃッ! はいィがッ!」
「がるる……!」(←訳:動いた……!)
はてしない痒みと、灰の謎。
大政治家・兼家さんも形なし?な一篇から、
シリーズのファン諸氏を驚かせた『梅道人(むめどうじん)』、
蘆屋道満さんが登場する『殺生石(せっしょうせき)』など、
短編8作品が収録されています。
また、巻末の『あとがき 釣り小屋にて』も、
ファンの方々はしっかりチェックしてくださいね。
山崎賢人さん&染谷将太さん出演の
映画『陰陽師0』公開も待たれますが、
まずは本家の、小説《陰陽師》シリーズ最新作を
ぜひ、一読してくださいね~!
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