テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

近代ジャポネの巨匠さん!

2010-01-13 23:00:31 | ブックス
 雪まみれの昨日、そして今日は強風~っ!な東京・多摩地方から、
 こんにちは、ネーさです。うぅ~吹き飛ばされるぅ~!

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がる~!」(←訳:虎です~!)

 テディちゃと虎くんはインドア派なのね……平然としてるわ。
 では、負けずにどっしりと肝っ玉を据えて、
 本日も御本の世界へ!
 こちらを、どうぞ~!


 
               ―― 速水御舟 生涯と作品 ――


 
 監修は尾崎正明さん、’09年10月に発行されました。
 『アート・ビギナーズ・コレクション もっと知りたい』シリーズの一冊です。

「うむゥ? これはァ……にほんがッ、でスねッ!」
「がるる~!」(←訳:日本画だねっ!)

 ええ、速水御舟(はやみ・ぎょしゅう)さんは、
 近代を代表する偉大な日本画家さんです。
 
 速水御舟――その名を耳にして多くのひとが思い浮かべるのは、
 おそらく……
 縦に長い、昏い色をベースにした画面、
 その下方から上へ渦をつくる紅蓮の炎と、
 炎に惹かれるように飛ぶ蝶(蛾)の一群を描いた
 『炎舞(えんぶ)』でしょうか。
 重文にも指定されている、有名な画ですね。

「ふァいッ!
 テディちゃもォ、ごほんでェはいけんッしましたでス!」
「がるるるっ!」(←訳:ぼくも見たことあるよっ!)

 あまりに印象強い『炎舞』……
 ために、御舟さんの他の作品は、つい注目度が低くなってしまいます。
 でも……《他》の作品がまた、すごい!!んです。
 この御本の表紙になっているのは
 『名樹散椿(めいじゅちりつばき)』。
 散り色絢爛たる、二曲一双の屏風は
 こちらも重文指定されております。

 ここに描かれた椿の花と樹木は、完全な《写実》の美。
 京都の地蔵院にあった樹齢400年の銘木を
 御舟さんは写し取ったのでした。
 
 椿の樹は、しかしその後、惜しくも枯れてしまったのだとか。
 現在は二代目の椿樹さんが地蔵院のお庭で花を咲かせているそうですよ。

「むむゥ~、ざんねんでスゥ~」
「がる!がるるる~!」(←訳:でも!画の中のお花は生きてるのさ!)

 写実と抽象、
 伝統と革新――
 近代の日本美術界をかき回しながら、
 御舟さんは短い生涯を疾駆しました。

 ’09年の年末に大規模な速水御舟展が開催されましたが、
 見に行けなかったというアート好きさんは
 ぜひこの御本で御舟さんの力作の数々を!
 花鳥画の素晴らしさに、陶然とさせられますよ~♪

「テディちゃ、ざくろのォえがァ、すきィ~♪」
「がるるる~!」(←訳:風景画もいい~!)

 蛙さんやスズメさん、蛾のスケッチも……すてきです!
  
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春色パリ旅へ。

2010-01-12 23:42:11 | ブックス
 初雪が観測された東京・多摩地方から、こんにちは、ネーさです。
 ちょうど雪が降りしきっている時刻に外出していたので、それはもう……。

「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ! もふふッ♪」
「がるるっ♪」(←訳:虎です♪)

 寒さにもかかわらずゴキゲンなふたりの、元気の素は……
 この御本でしょうか?
 では、美と美味をこよなく愛する皆さま、本日は、こちらを、どうぞ~!


 
          ―― ボナペティ! とっておきのパリの旅 ――



 著者は小林かなえさん、’08年11月に発行されました。
 『パリで見つけたおいしいものとかわいいもの』と副題があります。

「なんというゥ、からふるゥ!」
「がるるっがるーる!」(←訳:パリって色彩の街だね!)

 ええ、御本の表紙はとってもカラフル、
 そして中身、いえ、中味も、とってもカラフルかつスイートです。
 
 著者の小林さんは、
 現在、京都で『パティスリーカナエ』というお店も構えておられる
 スイーツの研究家さんであり、
 洋菓子の御本を多数刊行してもおられます。
 
 《私にとってパリはもうひとつの故郷のようなもの》

 と、小林さんは書いておられます。
 そんな小林さんの思いに応えるかのように、
 街はふところ深いところを見せてくれました。

「うむッ!
 おいしィおみせがァ、いッぱいィでス!」
「ぐるがるるっ!」(←訳:しかも可愛い!)

 この御本で紹介されているのは、
 日本にも出店している有名なパティスリーさんやショコラティエさん、
 まだ日本には来ていないお店や、
 料理やお菓子の用具を扱っているお店、
 雑貨屋さんにプチホテル……
 いいですね~♪
 春になったら卒業旅行でパリへ行くのだ!という御方には
 真っ先におすすめしたいガイドブックです。 
 
「うィ!
 おいしィもののォないィたびィなんてェ!」
「がるるるっぐるっ!」(←訳:苺の無いショートケーキみたいなもんさっ!)

 ニュースでは、パリにも寒波が、
 いえ、ヨーロッパ、アメリカ、中国と、
 世界的に大寒波が襲来しているとのことですが、
 寒ければ寒いほど、
 色彩豊かな春がすばらしく感じられる、ってもんですよね。
 御本の中の、《春》を想わせる美味しそう&楽しそうな写真を撮影したのは
 なんと、著者の小林さん御自身!
 写真好きの方々、
 カラーコーディネートが趣味なのっ!という御方は、
 パリっ子さんたちが作り上げ、小林さんが激写した
 ううむ!と唸りたくなる色合わせをぜひ御覧あれ!
 中村メグミさんのイラストも、パリ、してます。

「きぶんはァ、かんぜんにィ、はるゥ~♪」
「がる~る~る~♪」(←訳:桜さく春♪)

 では皆さま、パリの美味旅を、ボナペティ!
 
 
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虹?の祝日。

2010-01-11 23:20:15 | 美味
 新成人の皆さま、おめでとうございます!
 こんにちは、ネーさより祝福の拍手を! パチパチパチ~!

「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
 テディちゃもォ、はくしゅをォあげちゃいまス! ぱちぱちぱちィ~!」
「がるるっ! がるる~るぅ!!」(←訳:虎です!祝いの一吠えを!)

 振袖姿の可愛いおねえさんたちのおかげで、
 ちょっとハッピー気分の本日は、おやつタ~イム!
 『エスキモー』さんの《PINO いちごミルク》、
 新作ですわね!
 さあテディちゃ、虎くん、いただきましょう! ぱくっ!

「いただきまスゥ! ぱくッ!
 おおッ、ちべたッ! でもォ、あままッ♪」
「がるっ! がるるる~!」(←訳:苺だ! 甘酸っぱ!)

 いちごミルクのアイスクリーム、美味しゅうございますね。
 春色のピンクもよろしいですし♪
 ただ、コーティングのチョコレートが
 もうちょっとビターだったら……と思ってしまうのは贅沢でしょうか。

「ぜいたくゥでスッ!
 これはァこれでェいいのでスゥ!」
「がるっ!」(←訳:まあね!)
「むッ!
 ネーさ!
 あのォおにいさんッはッ?
 いッたいィ、なにごとォなのでスかッ?!?」

 何事って……んまあっ?!?何事なのっ、あれはっ?
 銀色の羽織袴に、
 頭は……レインボーカラーのモヒカン???
 
「にじだァ……」
「がるー……」(←訳:虹だよ……)

 女子新成人さんたちの、
 デコラティブながらも記念日なんだから許しちゃおう!な盛りスタイルは
 それぞれにお似合いで、写真にも映えますけれど……
 あのモヒカン男子は何なのっ??
 
「む!
 わきゃッたでス!
 きッとォ、あのおにいさんはァ、げいにんさんッ!」
「がるるるうーる!」(←訳:ヨシモトのひとかもね!)

 ……芸人さん?
 なるほど、芸人さんでしたら、銀の羽織袴も、虹色モヒカンもあり、ですね。
 えーと、でもその割に衿元がヨレちゃってて、
 草履も引きずってて、
 着物に慣れていないのが一目瞭然……
 いえ、考えないことにしましょう。
 虹モヒカンさんは芸人さん……芸人さんなのよね、たぶん……たぶん……。

「おやつはァ、おいしぃけどォ、
 ネーさもびッくりィのォ、せいじんのひィ、でしたでス!」
「がるる~るぅ! がる~……るぅ」(←訳:ぼくも驚いたよ!人間って……ふぅ)
 
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鉄路の《謎》ものがたり。

2010-01-10 21:47:17 | ブックス
 元旦や御節料理や初詣に七草粥と来て連休……
 ふ~、1月ってスケジュール満杯ですね。
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわゥ、テディちゃでス!」
「がるっ!」(←訳:虎です!)

 では、スケジュールの間隙を縫って、
 読むべし!読もう!な一冊を本日も御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!



                ―― ロスト・トレイン ――



 著者は中村弦さん、’09年12月に発行されました。
 第20回日本ファンタジー賞受賞作
 『天使の歩廊 ある建築家をめぐる物語』でデビューされた中村さんの、
 この御本は第2作目となる作品です。

「むむッ? ネーさ!
 ひょうしのォ、このえはァ……せんろッ、でスかッ?」
「がるるるーぅ!」(←訳:うんうん線路かもっ!)

 ええ、その通り、これは……線路の一種、なんですね。
 ただし、現役の線路さんとは申せませんのですけれど。

「むッ! いみィふめィ!」
「がる~?」(←訳:どうゆうことぉ?)

 世の中には、廃墟というものがあります。
 そしてまた、廃線というものも、あるのです。
 何らかの、或いは様々な要因が絡み合った結果、
 廃止されてしまった鉄道路線のことですね。
 鉄道マニア――通称テツさんたちにはよく知られていて、
 廃線跡の写真集なども出版されているほどです。

 主人公の『ぼく』こと牧村(まきむら)さんは、
 廃線跡めぐりを趣味としている若い会社員さん。
 一昨年の春、三月も下旬の頃だったでしょうか、
 牧村さんは奥多摩の小河内線跡を訪れました。
 ハイキングコースを歩いてゆけば、ほら、
 樹々と草の間に、赤錆びたレール、朽ちた枕木が見えるでしょう……?

「おくたまッ!
 はちおうじからァ、とおくゥないィでスゥ!」
「がるぅ!」(←訳:近くじゃん!)

 その小河内線の踏み切り跡で知り合ったのが、
 平間要一郎(ひらま・よういちろう)さんでした。
 数年前に区役所を定年退職した平間さんは、
 本格的な鉄道マニアさん!
 話すうち、2人は年齢差を超えて意気投合したのですが。

 昨年の初冬のこと。
 ふいと、平間さんは消えてしまいました。

「きッ、きえたァッ??」(←ややビビってます?)
「がるるっ?」(←訳:煙みたいにぃ?)

 平間さんがいなくなったと報された牧村さんは、
 最後に会った日の彼の言葉を思い出しました。

  日本のどこかにまだ誰にも知られていない、
  まぼろしの廃線跡がある。
  その廃線跡に行って始発駅から終着駅までたどれば、
  ある奇跡が起きる――

「はいせんのォ、きせきッ?」
「がるっ?」(←訳:奇跡って?)

 牧村さんは直感します。
 平間さんの失跡とまぼろしの廃線とは、つながりがある。
 その廃線跡を捜し当てれば、平間さんはそこに……

 仕事のかたわら、牧村さんは探します。
 誰も知らぬ廃線とは、ごこにあるのだろう?
 奇跡とは、どのような?
 
 幾億もの星の中からたったひとつの光を見つけ出すような、
 切なくもあてどない作業の涯(はて)に
 まぼろしの線路はあるのか、それとも……?

「むむゥ!
 あッてほしィようなァ」
「がる~るる……」(←訳:ないような……)

 鉄道好きさんのみならず、
 ミステリ好きさん、ファンタジー好きさんも、
 このすてきな《謎》物語を、ぜひ!
 『天使の歩廊』を未読の御方は、どうかそちらも、ぜひぜひとも!

「ネーさァ、ちからをこめてのォ、おすすめェでスッ!」
「がるるるる~るっ!」(←訳:ぼくらもおすすめさっ!)
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ライフwithわんこ!

2010-01-09 22:47:21 | ブックス
 ’10年最初の3連休、いかがお過ごしですか?
 こんにちは、インフル検査結果はマイナスだったネーさです。

「こんにちわッ! テディちゃはァ、ネーさとちがッてェ、
 ばりばりィげんきィでスッ!」
「がるるっ!」(←訳:ぼくもさっ!)

 ……わ、わかりましたわ。
 では、足りない元気は御本からいただくことにいたしましょう。
 本日は、とっても元気な、こちらの一冊を、どうぞ~!


 
              ―― トメさんちの愛犬マヤ ――



 著者は上大岡トメさん、’09年9月に発行されました。
 上大岡さんといえば『キッパリ!たった五分で自分を変える方法』が
 ベストセラーになったイラストレーターさんですね。
 この御本は、現在は山口県に在住しておられる上大岡さんの御一家に
 ビッグサプライズがやってきちゃった!その記録を綴ったものです。

「さぷらいずゥ?」
「がるッ?」(←訳:何だろっ?)

 やってきたのは……そう、わんこ!
 表紙のイラストでお分かりでしょうか、
 柴犬と甲斐犬のミックス犬ちゃんが、
 上大岡家の新しい家族なんです。

 でも、トメさんは御本の冒頭で告白しています――
 『実は あんまり犬は飼いたくなかったんです』と。

「ほほゥッ? それなのにィ、なぜェわんこをッ?」
「がるーっ?」(←訳:何故だろっ?)

 それは、家庭内勢力の問題、と申しましょうか。
 娘さんと息子さん、さらにミスター上大岡までもが
 『犬飼って~!』
 『犬飼おう~!』
 と連呼するのです。
 
「むむッ、たぜいにィぶぜいィ、でスねッ!」
「がるるっ!」(←訳:なるほどね!)

 『いろいろあって結局犬を飼うことにし』た上大岡家が向かったのは、
 近所の公園でした。
 そこでは毎月2回、《わんわん銀行》なる催しが行われているのです。

 里親を探している犬の飼い主さんと、
 仔犬を探している人たちの出会いの場となるのが、
 この《わんわん銀行》。
 市役所主催による《わんわん銀行》は大人気で、
 上大岡さんの一家が公園に到着した10時30分には
 18匹いた子犬ちゃんのうち、
 15犬の引き取り手が決まり、
 残っていたのは3匹だけ……
 
「むゥ~、きょうそうりつゥたかしィ!でスねッ」
「がるぅ?」(←訳:それでそれでっ?)

 息子さんが「かわえ~!」と抱き上げてしまったのは
 ……あらら?
 檻の中でじーっとしたままの、
 あんまり元気の無い、
 おいでおいで♪にも反応しない仔犬ちゃん。
 えっ?と驚く上大岡さんでしたが、
 それが表紙の、黒いワンコちゃん、なんですね。
 ひとなつこい、とはお世辞にも言えなさそうな仔犬ちゃんだけど
 ……大丈夫なのかしら~??

 不安は的中しちゃったんでしょうか、
 家に連れて帰れば、ワンコちゃんいきなりソファ裏の隙間に籠城!
 オトナしい昼間とは正反対に夜間は遠吠え!
 家具を噛んじゃうし、
 畳に穴を開けちゃうし、
 ウイルスに感染もしていることも判明しました。
 ああ、仔犬との生活は山あり谷あり~……

「ふァうゥ~、たいへんなのでスゥ~」
「がーるぅ……」(←訳:大変だね……)

 苦労ばっかり?なワンコとの生活が
 上大岡家をどう変えてゆくのでしょうか?
 トメさんに『マヤ』と突発的に名付けられたワンコちゃん、
 お家に馴染むことは出来るんでしょうか?

 スリル!(マヤちゃんの趣味は家出?)
 サスペンス!(狂犬病の予防接種!)
 ハートフルなひととき♪(散歩大好き~♪)
 読みどころ盛りだくさんの
 ワンコ好き、動物ストーリー大好き!な方々におすすめしたい
 シビアな?ドキュメンタリーですよ!

「マヤちゃんッ、だッそうはァ、ほどほどにィ!」
「がる~るるっ?」(←訳:たまにならいいでしょ?)

 ダメですっ!
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博学ミステリ、最新作♪

2010-01-08 21:50:38 | ブックス
 こんにちは、七草粥が肌に合わなかったのでしょうか、
 ちょこっと体調不良のネーさです。
 皆さまは御無事ですか~?

「こんにちわッ、テディちゃはァ、もんだいィなしィでスッ!」
「がるるっ!」(←訳:ぼくも!)

 ……そ、そうですか、へなちょこ虚弱体質なのはネーさだけですか。
 ではせめて、御本の中で想像の翼を自在に羽ばたかせましょう。
 本日は、こちらを、どうぞ~!



              ―― QED 出雲神伝説 ――



 著者は高田崇史さん、’09年10月に発行されました。
 久しぶりに刊行された『QED』シリーズ最新作のテーマは……
 《出雲》!

「うむッ、いッたことないィけどォ、しッってるでス!
 いずもたいしゃさまァ、でスねッ!」
「がるーる!」(←大きな御社だよ!)

 でもね、事件が起こったのは、奈良、なんです。
 
「ほぺッ? ならァけんッ??」
「がるぐるっ!」(←訳:そういえば!)

 あら、虎くんは心当たりがあるようですね?
 ええ、そうなんですよ、
 奈良にも《出雲》があったんですって!
 いまだ国家の形態が定まっていなかった古代でのことらしいんですけど……

 ジャーナリストの小松崎さんが取材に向かおうとしているのは、
 奈良県で発生した事件でした。
 けれど、事件には複雑な背景があるようです。
 現場に残されていた奇妙な図形、
 新たに関係者が行方不明になってしまうし……
 うん、ここは。
 無駄に博学な友人・桑原タタルの野郎を引っ張り込んじゃおう!

「あはッ!
 いつものォ、たんていおにィさんッ!」
「がるっ!」(←訳:物知りだよね!)

 漢方の薬局にお勤めの桑原さん、
 桑原さんの後輩で一般的な薬局にお勤めの棚旗奈々さん、
 奈々さんの知人さんも加え、
 小松崎さんのアレンジメントで奈良旅行、
 いえ、奈良探偵旅行は始まりました。
 電車の中で、あるいは史跡を巡りながら、
 桑原さんのウンチクが展開されます。
 《QED》シリーズファンの方々にはお馴染みの場面でしょうが、
 いやー、今回も語りまくってますね、タタルさん!

「ふァ~、むずかしィかんじがァ、いッぱいィでス!」
「がうるる……」(←訳:舌噛みそう……)
 
 古代の謎と、現代の事件。
 ふたつはいったいどのように結びつき、関係しているのか?
 タタルさんという援軍を得て、小松崎さんたちはタクシーを飛ばします。
 事件の真相は……犯人は……?

 古代史好きさん、
 歴史もの好きさん、
 凝ったミステリ大好き!という御方はにおすすめの一冊です。
 旅行好きさんも、ぜひ!

「ならにィいるのはァ、しかおとこさんだけではァないィのでス!」
「がるるるっ!」(←訳:神々の世界へようこそ!)
 
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なつかしミルクお菓子♪

2010-01-07 22:32:15 | 美味
 今日は1月7日……といえば、七草粥!ですね。
 こんにちは、朝御飯が七草粥だったネーさです。
 我が家のレシピでは、薄くスライスしたお餅を加えて、はい、出来上がり~♪

「こんにちわゥ、テディちゃでス!
 もふふッ! おかゆゥ、おいしかッたでスよねッ、とらくんッ?」
「がるるっ!」(←訳:おかわりしちゃった!)

 お粥で始まった本日は、’10年初の!おやつターイム!
 珍しいお菓子をいただいたので、御紹介いたしましょう!
 上の画像を御覧下さ~い、
 『日本製乳』さんの、《ミルクケーキ》です♪

 おそらく、日本に住まう多くの方々は、
 一度はこのお菓子を召し上がった経験があるかと思われます。
 でも、知りませんでした……
 山形特産のお菓子であること、
 それに、ミルク以外にもこんなに色々なお味の《ケーキ》があるのだとは!

「これはァ、みるくゥ!
 ちょこれーともォ、ありまスゥ!」
「がるるぅ!」(←訳:いちごも!)

 抹茶、ヨーグルト、コーヒーといったお味のミルクケーキもあります。
 では、お茶を用意して……いただきましょう!

「いただきまスッ! ぱくッ!」
「がるるぅ! ぱくく!」

 パリっとした食感、強過ぎない甘みが美味しゅうございます♪
 ネーさはチョコレート味が気に入りましたよ。
 ミルクココアを食べてるみたい!

「こーひーもォ、なかなかッ♪」
「がる~るぅ!」(←訳:ミルクもいい!)

 気取りのない、懐かしいようなお味のお菓子ですね。
 贈って下さった山形の知人さんに感謝しつつ……かりぽり、ぽりっ!
 でもね、ちょこっと不思議なんですけど、
 テディちゃに虎くん、箱を知りませんか?

「はこッ?」
「がるっ?」

 このお菓子、大きな箱に入っていたんですよ。
 それが、撮影の準備をしていて、一瞬だけ目を離した間に
 無くなっちゃって……
 《ミルクケーキ》って書いてある黄色い箱なんですけど~?

「しッ、しりませんでスッ」
「がうるるっ」

 そぅお~?
 不思議なことは、それだけじゃなくてね、
 お正月用に買った『泉屋』さんのクッキーや、
 マロングラッセのセットとか、
 ハーゲンダッツさんのクリスピーサンドも
 行方不明なのよね~?
 どうしてかしら~?
 どこに行っちゃったのかしら~?

「ししッ、しりませんでスッてばァ!」
「が、がるっ」
「じゃッ、ぼくたちィ、しつれいィするでスッ!
 おやつのあとはァ、はみがきィしなくちゃッ!」
「がるー!」

 ……テディちゃと虎くんのお腹が丸いのは
 七草粥をおかわりしたから、だけじゃなかったのね……。
 
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歴史でニャンコなファンタジー!

2010-01-06 23:31:20 | ブックス
「にゃ~ッ!」
「ぐるるにゃ~っ!」

 な、なんなんですか、突然?
 テディちゃと虎くんがニャンコ化しちゃった?
 あっと、失礼いたしました、こんにちは、ネーさです。

「こんにゃちわゥ、テディちゃでスゥにゃ~ッ!」
「ぐるるにゃッ!」(←訳:虎ですにゃっ!)

 ……もしかして、本日ご紹介予定のこの御本に影響されちゃったんでしょうか。
 うむむ、では、いっそ皆さまにもニャンコ化していただきましょう!
 さあ、覚悟を決めて、こちらを、どうぞ~!



                 ―― 聖徳太子の密使 ――



 著者は平岩弓枝さん、’09年10月に発行されました。
 表紙画&挿絵は、蓬田やすひろさん。
 平岩さん著『西遊記』で素晴らしい挿絵を描かれた蓬田さんが、
 この御本でもヴィジュアル面を担当なさっています。
 掲載されている蓬田さんのカラー挿絵ときたら……なんてステキなんでしょ!

「きれいでスにゃッ!」
「ぐ~るるにゃっ!」(←訳:うつくしぃ!)

 御本の題名からも分かりますように、
 登場するのは聖徳太子さま――いえ、当時は、
 『厩戸王子(うまやどのおうじ)』と呼ばれていた御方です。
 
 物語の主人公は、しかし、王子さまではなく、
 王子さまの御子さまのひとり、
 綿津見珠光王女(わたつみのたまひかるのひめみこ)さま。

 厩戸王子さまの信頼篤く、また最も慈しんでおられるのが、
 この王女(ひめみこ)さまなのです。

「おきれいなァかたでスにゃんッ!」
「ぐるるにゃ!」(←訳:凛々しい!)

 父君――厩戸王子さまの密かな命により、
 珠光王女さまは『珠光王子』と名乗ることにして、
 遍歴の旅へ出立いたします。

 《今、この国はすみやかに多くを学ばねばならぬ》

 そう、優れた知識・知恵といったことどもを
 外国(とつくに)より学びとるために、
 王女、いえ、珠光王子さまは船に乗ったのでした。

「おひとりではァ、ゆかせませんのでスにゃゥッ!」
「にゃぐるっ!」(←訳:もちろんですとも!)

 珠光王子さまのお供に選ばれたのは、
 ええ、ここが肝心なのですが……
 三匹の猫!

 純白の毛並みの北斗(ほくと)くん。
 三毛猫の、オリオンくん。
 虎猫の、スバルくん――

「がるるーにゃ!!」(←訳:虎ですよお!)
「とらくんッ、おちつくにゃでス!」

 そして青龍(せいりゅう)という駿馬さんも一緒に。
 向かうは、異国。
 海の彼方の、倭国よりも進んだ文化を有する国々。
 『天の鳥舟(あまのとりふね)』に身を委ねた一行は、
 未知の地を目指して南の海へ――

「だいぼうけんでスにゃッ! 
 ひめさまッ、じゃなくてェ、おうじさまッ、ごぶじィでェ!!」
「がるるにゃ!」(←訳:おきをつけて!)

 高貴な身分の御方が、
 小さな船に乗り込んで南方の地を彷徨うものがたり……というと、
 澁澤龍彦さんの『高丘親王航海記』が思い起こされますが、
 3猫衆の存在ゆえでしょうか、
 珠光王子さまの旅は、よりカラフル! よりパワフル!
 伝統ある英国のファンタジー魂を受け継ぐ正統派冒険物語です。
 
 愛猫家さんが読んだら感激して涙、涙……なシーンもたくさん!
 それぞれ個性異なる3匹さんに、
 ニャンコ好きさん、いえ、動物好きさんは感情移入しちゃうこと必至です。
 歴史好きさんにも、おすすめの一冊ですよ~!

「にゅーたいぷゥ、にゃんこふぁんたじーたんじょうッ!でスにゃッ」
「がるるるにゃ~!」(猫科ファンタジーだよっ!)
 
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或る役者さんの、ちょっとひとりごと的日誌。

2010-01-05 23:01:14 | ブックス
 オリーブ油は凝固し、蜂蜜も白く固まってしまった東京・多摩地方から、
 こんにちは、ネーさです。これぞ真冬ですね。
 あら? ドタドタとこちらへ駆けてくるのは……

「ねーさッ! たいへんでスゥ!」
「がるるゥ!」

 テディちゃに、虎くん、どうしたんですか?

「ほんやさんへェ、いッてみたのでスよゥ!
 そうしたらァ、りょうまさんのォ、ごほんがァ、い~ッぱいィでスゥ!」
「がうっ!」(←訳:うんうん!)

 1月3日に始まった今年度大河ドラマの主役、
 坂本龍馬さん関連の御本のことですね。
 確かに、書店さん店頭は龍馬さん一色、
 女性誌の表紙にも主演の福山さんがどーんと……

「はんさむゥ!」
「がるる!」(←かっこいい!)

 あのね、ハンサムといえば、こちらの御方もハンサムなんですよ。
 本日ご紹介いたしますこの御本の著者さんも、
 とっても美男で、しかも大河ドラマ出演経験者さん!
 さあ、面食いを自認する方々、こちらを、どうぞ~!


 
                ―― 文・堺雅人 ――



 著者は堺雅人さん、’09年9月に発行されました。
 書名の『文』の部分には、『ぶん』と振り仮名がされています。

「あッ! このひとォ、しッてるでスゥ!
 はいゆうさんッ、なのでスよゥ!」
「ぐるぅ?」(←訳:そうなのっ?)

 ええ、そうですね。
 堺雅人さんは、1973年生まれ、宮崎県出身の役者さんです。
 堺さんの名を一気に全国的にしたのが、
 大河ドラマ『新選組!』の山南敬介、
 さらに『篤姫』で徳川家定を演じたことがきっかけでしょうか。

 この御本は、月刊誌『TV navi(テレビナビ)』に
 50回に渡って連載されたエッセー『文・堺雅人』に加筆し、
 また新たな書き下ろしエッセーも収録された
 ひとりの俳優さんの《記録》であり、《日誌》でもあり、
 《ひとりごと》でもある一冊です。
 雑誌に掲載された期間は、
 2004年12月から2009年1月まで。
 『新選組!』が放送されたのが、2004年でしたから、
 ドラマの撮影終了直後あたりに
 堺さんはこの『文・堺雅人』を書き始められたのかもしれません。

「ふァ~……はいゆうさんはァ、いそがしィでス!」
「がる~るぅ!」(←訳・大忙しだね!)

 何週間か、何月かごとに、
 まったく別の人間を演じること、
 別の人格を体得するということ……
 俳優ではない私たちには、
 そのプレッシャー、その複雑な心理は、想像もできません。
 ですが、堺さんのエッセーに苦労や苦心の痕跡は薄く、
 軽妙で親しみやすい文章が続きます。
 郷土の先達である歌人・若山牧水さんの短歌が
 引用されている点も印象に残りますね。
 
「うゥ~むゥ、
 がいけんもォ、ないめんもォ、きゃッこいィ~!」
「がるっ!」(←訳:うんうんっ!)

 そして、ここが肝心!なのは、
 堺さん、文章がお上手です!
 あとがきでは『シロート』と自称しておられますけれど、
 読みやすさ、分かりやすさは完全にプロフェッショナル!
 
「しゃしんもォ、たのしィ!」
「がるがるぅ!」(←訳:ちょっと笑えるし!)

 堺さんの大ファンなの~♪という御方が読めば、
 ますますファンになってしまうこと疑いなし。
 ドラマ好きさん、演劇好きさんにも、
 おすすめの御本です。
 エッセー好きさんは、冒頭の
 『まえがきにかえて』をぜひともお読み下さい!
 ’09年度ベストエッセーに挙げたい名文ですよ~!

「さかいさんッ、りょうまでんにィ、しゅつえんしてェくれないかなッ!」
「がるるるッ♪」(←訳:うんうんうん~っ♪)
 
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衿もとの、きらめく宇宙。

2010-01-04 23:12:30 | ブックス
 今日、1月4日が仕事始めである御方も多いかと存じます。
 こんにちは、今年の御本の紹介初めにちょいっと緊張しているネーさです。どきどき。

「こんにちわゥ! テディちゃでスッ!」
「がるるぅ! がるっ!」(←訳:こんにちはっ、虎でーす!)

 えー、虎くんも御一緒に、
 さあ皆さま、本日の一冊&今年最初の一冊はこちらですよ~!


          
                ―― 半衿のおしゃれ ――



 著者は池田重子さん、’09年11月に発行されました。
 副題に『池田重子コレクション』とあります。
 ’09年のベストブックスとしてネーさがおすすめいたしました
 『池田重子流きものコーディネート』シリーズ全4巻では、
 池田さんによる着物・帯を中心とした全身のコーディネートが
 お披露目されたのですが、
 この御本で取り上げられているのは
 《半衿》――衿もとのおしゃれ、ですね。

「おおッ♪
 ひょうしィからしてェ、きれいィなのでスゥ~♪」
「がるっ!」(←訳:同感!)

 刺繍が施された色とりどりの半衿……
 美術品とも言える、素晴らしい意匠ですね。
 現在の半衿は、白い色のものが多いのですが、
 かつては色衿、刺繍衿が中心であった、と
 御本の序文で説明が為されています。
 とりわけ、明治から、大正、昭和初期にかけてが、
 半衿の美が大きく花開いた時期でした。

 絞り、織り、型染め、ぼかし染め、レース、ビーズ、ビロード……
 さまざまな技法で制作された半衿がフルカラーで紹介されてゆく中で、
 でもやはり、《和》の美を最もよく表現しているのは
 刺繍衿、でしょうか。
 柔らかに光を反射する絹糸が描き出す美しさは、
 いやもう、本当にため息するしかありません……。

「かッちょよすぎィ~でス!」
「がるぅ!」(←訳:ワンダフルぅ!)

 その昔は、半衿を仕舞うための専用のいれもの――
 『衿箱』という、桐製の箱が普及していたのだそうです。
 奥ゆかしい名の箱に収められていたのは、
 お姫さまの嫁入り道具か、
 お嬢さまへの贈り物であったのか……
 
「おしょうがつのォ、はんえりもォ、ありまスッ!
 おめでたいィ、でざいんッでスねッ♪」
「がーるぅ~」(←訳:なるほど~)

 お正月には、羽子板や、獅子舞や、
 宝尽くし、七福神さん、などの刺繍衿が良さそうです。
 そして、梅、桜、藤の花も。
 衣の美と、四季の美――
 ダイヤモンドのネックレスにだって負けない美、でしょ?
 ね、テディちゃに虎くん?

「ふァいッ!」
「がるっ!」(←訳:Yes!)

 年の始めの眼福に、おすすめのアートな御本です。
 招福にもなりそうな池田さんの最高級コレクションを、ぜひ!

「いけださんにィ、おおきなァ、はくしゅをッ!」
「がるるぅ!」(←訳:必見ですよ!)
 
 
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