テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 悠々と、お江戸女子旅 ~

2023-05-01 22:07:09 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 たからかなァ~まどべのォうたごえェはァ~♪」

「がるる!ぐーるるるぅ!」(←訳:虎です!ホーホケキョ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 五月の朝の始まりは、元気なウグイスくんによる

 大音響の『ホーホケキョ』となりました……

 やや寝不足気味の頭を抱えながらも、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♫

  

 

 

         ―― 江戸の女子旅 ――

 

 

 著者は谷釜尋徳(たにがま・ひろのり)さん、

 2023年2月に発行されました。

 『旅はみじかし歩けよ乙女』と副題が付されています。

 

 前回記事では瀬戸内を特集した月刊誌『SAVVY 6月号』をご紹介し、

 いいなあ、じっくりゆっくり瀬戸内を周遊してみたいなあ、と

 旅心を刺激されましたが、

 こちらの御本でも、

 似たような《旅への憧れ》が発動しちゃってるもようで……?

 

「いまもォ、むかしィもォ~」

「ぐるるがるぐる!」(←訳:みんな旅が好き!)

 

 江戸時代。

 戦国の世が終わり、国々をつなぐ街道は整備されて、

 治安も良くなって……と来れば、

 ヒトはひとつところに留まっていられなくなります。

 

   あの山の向こうは、どうなっているんだろう?

   何があるんだろう?

 

 好奇心の高まりを覚えたのは、

 もちろん男性だけではなく。

 

「じょせいもォ、おでかけェしまァ~ス!」

「がるぐる!」(←訳:西へ東へ!)

 

 男性のグループ旅行に女性も参加して、

 あるいは女性だけのグループ旅行が目指すのは、

 多くの場合《○○参り》だと申せましょうか。

 

 お伊勢さん、金毘羅さん、

 善光寺さんや、日光山など、

 寺社への参詣を目的とする旅は、

 江戸中期以降、津々浦々に広まりました。

 

 その旅の様子を、著者・谷釜さんは、

 

 第1章『旅立ちの前に』

 第2章『女性たちはどのように歩いたのか』

 第3章『女子旅の困難』

 第4章『女子旅の家計簿』

 第5章『女子旅の楽しみ』

 第6章『女性たちの旅グルメ』

 

 と、6つの章に分けて追いかけてゆきます。

 

「きほんはァ、あるきィ!」

「ぐるるがるぐる!」(←訳:ワラジ必携です!)

 

 旅の目的地やルートにもよりますが、

 総歩行距離は短いもので300㎞、

 長いものだと3000㎞に迫る旅もあり、

 一日当たりの歩行距離は10㎞から

 猛者級60㎞も、とさまざま。

 

 関所で苦労し、

 難所では疲労困憊、

 旅費を用意して、

 為替による送金も準備したり等、

 なかなかハードルが高そうですけれど。

 

「いちどォ、たびィしたらァ~」

「がるるるるる!」(←訳:やめられない!)

 

 旅の途中、あるいは旅先で女性たちが楽しむのは、

 美しい風景や、お買い物、芝居見物、

 土地ごとの食事、おみやげ。

 

 華やかなエンターテインメントに

 やんやと拍手し、

 家族親類知人へのおみやげを買って、

 安倍川もちや西瓜、

 お茶漬けに舌鼓を打つ。

 

 って、これ、現代の旅そのまま、

 ほぼ変わらないじゃありませんか。

 

「ふふふッ! たびィはァ、いつのォじだいィもォ~」

「ぐるるる!」(←訳:旅なのだ!)

 

 江戸の時代から

 日本は観光立国だったのか?

 ともかくも、長い道中、どうかご無事で!

 

 《旅》に憧れる江戸の女子たちを

 悠然と見守るノンフィクション作品は、

 歴史好きな活字マニアさんにおすすめですよ。

 旅のトップシーズンであるGWの只中、

 街道をゆく賑やかな一団を思い浮かべながら、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
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