テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ふたりの、キセキ ~

2023-08-01 22:05:53 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 かッ、かみなりィ~!」

「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!豪雨も~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 久しぶりに雨が降って、気温が見る見る低下……!

 そう、これ! これくらいがちょうど良いのよ、とホッとしながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 四十九夜のキセキ ――

 

 

 著者は天野(あまの・しょうこ)さん、

 2022年11月に発行されました。

 『四十九夜』は『しじゅうくや』とお読みくださいね。

 

「はじまりィはァ~…」

「ぐるるるるがるぐる!」(←訳:ささやかな奇跡から!)

 

 鈴村里帆(すずむら・りほ)さんは、

 吉祥寺の駅から程近い

 井の頭(いのかしら)図書館で

 司書の職に就いています。

 

 今日もお仕事を終えて、

 西荻窪の自宅へ帰ろう!としたら。

 

 うわあ、タイヘンです。

 轟く雷鳴、降りしきる雨、

 どこかで落雷があった影響で、

 JR中央線は運転見合わせ中。

 

「ちゅうおうせんッあるあるゥ~でスよゥ!」

「がるる~」(←訳:だよね~)

 

 駅周辺は大混雑となって、

 バスやタクシー乗り場には大行列ができています。

 

 これは仕方ない、

 雨宿りするしかないと

 里帆さんはお気に入りの小さなブックカフェへ

 出向いてみれば……えっ? ここも?

 

「ひとがァ、いッぱいィ~!」

「ぐるがる!」(←訳:ほぼ満員!)

 

 相席になってしまいますが、

 と案内された二人がけのテーブル席には、

 先客さんがおりました。

 

 その先客さんが読んでいる本は……あららっ!

 

「おなじィ?」

「がるるぐる!」(←訳:同じ本だよ!)

 

 見知らぬ先客さんの本と、

 里帆さんが自分のバッグから取り出した本は、

 まったく同じ書物。

 

 アレグザンダー・ケントさん著

 『海の勇士/ボライソー・シリーズ四巻 栄光への航海』。

 現在では入手もちょっと困難な、

 こんな珍しい本を読んでいるなんて、

 なんという偶然!

 

 かくして、初対面のお二人は

 本を話題に意気投合いたします。

 このまま、友情を深めてゆくのかと

 読み手の私たちが期待しそうな雰囲気……

 なのですが、実は。

 

「まさかのォ、てんかいィ??」

「ぐるるるるる~!」(←訳:信じられない~!)

 

 のびやかな《恋》を予感させる物語は、

 ああ、予想を裏切る方向へ。

 

 里帆さんが何を知り、何を想うことになるのか、

 もっとお喋りしたいところですが、

 いえ、もうこれ以上は、ネタバレに直結しちゃうので、

 グッと我慢して控えねばなりません。

 

 ふんわりミステリアスなSFや

 ファンタジー作品好きな方々におすすめですので、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

コメント
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