「こんにちわッ、テディちゃでス!
うんうんッ、みどりィおねえさんッ、ぐッじょぶゥ!」
「がるる!ぐるがるるるぐるる!」(←訳:虎です!辞書編纂室の新戦力!)
こんにちは、ネーさです。
NHK BSの新ドラマ『舟を編む』、面白かった~!
来週放送の第2回はどんなストーリーに……?
ワクワク度を高めながら、さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 常設展へ行こう! ――
取材・文・構成は奥野武範(おくの・たけのり)さん、
2023年12月に発行されました。
ウェブサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』に連載した内容を
書籍用に再編集・アップデート!とのことで、
《常設展示》への愛情と愛着が
いっそう燃え上がっていますよ。
「じょうせつゥてんッ……!」
「ぐるがるるぐる~…」(←訳:地味なんだよね~…)
上野の東京国立博物館、国立西洋美術館などで
数ヶ月ごとに開催される特別展や企画展は、
華やかな広告、ポスター等で彩られ、
専用のSNSまで立ち上げられて、時間指定チケットは完売、!
という状態も珍しくありませんが、
その頃、常設展示室では。
「しずかァなのでスゥ~…」
「がるるるぐるる~…」(←訳:お客さん少ない~…)
そう、パッと見では
“人気がない”ようにも思われる
美術館の常設展示室。
しかし、実はここにこそ美術館の宝がある!
と力説するのは、
美術館の学芸員&研究員さんたちです。
常設展示を観賞すれば、
創設者さんが掲げる理念、美術館設立の経緯や、
志向と嗜好、専門とする分野、今後の計画など、
その美術館の本質が見えてくる――
ここを観賞しないで帰っちゃうなんて、
ああ、もったいない!
「ふァいッ! けんがくゥしましょゥ~!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:体力が続く限り!)
“我が常設展示“について
奥野さんと熱く語り合うのは、
『東京国立博物館』
『東京都現代美術館』
『横浜美術館』
『アーティゾン美術館』
『東京国立近代美術館』
『群馬県立館林美術館』
『大原美術館』
『DIC川村記念美術館』
『青森県立美術館』
『富山県美術館』
『ポーラ美術館』
『国立西洋美術館』
のスタッフさんと、ゲストさん。
『名刀』と呼ばれるか否かは、
刀身の刃文がイケメンであるかどうかが決め手!
なんていうお話や、
武者小路実篤さんが
彫刻家のロダンさんにお手紙と浮世絵30点を送ったら
ロダンさんは小さな彫刻を送り返してくれた!
群馬県立館林美術館には、
シロクマじゃないシロクマもいる!
「くまッ?」
「がるるぐるるっ?」(←訳:何クマですかっ?)
群馬県立館林美術館で大人気なのは、
ロダンさんのアシスタントをしていたこともある
フランスの彫刻家フランソワ・ポンポンさんの
《シロクマ》の大理石像♪
もうホントに可愛い彫像なんですけど、
実は。
この像には、合金バージョンもあって、
同じ《シロクマ》なのに印象が大違いなんです。
展示室でまず合金バージョンを観てしまったお客さんは、
あれ?あれれ?と頭の中は《?》だらけ。
「うふふッ!」
「ぐるるるがるる~」(←訳:白い方がいいな~)
また、コラム『謎めく東博の等伯』では
“なぜ長谷川等伯は一時的にせよ無名となったのか“
の疑問を大胆かつ鋭く推理!
論文にして正式発表していただきたい傑作です!
「むむゥ! おもしろォすぎるゥ!」
「がっるぐっる~!」(←訳:もっと語って~!)
あ、横浜美術館に関しては、
改修のために休館していましたけれど、
この春、いよいよリニューアルオープン!
横浜美術館の常設展示室がどう変わっているか、
楽しみでなりません。
巻末の、和田彩花さんによるエッセイ
『パリ常設展探訪記』まで、
常設展示をめぐる愉快なエピソードが
ぎっしり詰まった一冊は、
美術館大好きな方々の必携本ですよ。
アート好きな活字マニアさんも、
ぜひ、覗いてみてくださいね~♪