先日ご来訪の柳人、中野文擴さんから戴いたコピーがメッチャ面白い。
『虹色の包帯』という織田正吉さんの川柳自選句集よりの抜粋。
3枚のコピーの最初の部分。
←クリック。
句集には500句以上が載っているらしいが、そのうちの116句を三枚のコピーに抜粋してあります。
すべて面白いですが、その中のまた、わたしの選りすぐりを。
病室が留守で見舞いの所在なし
プログラム置いてましたと立たされる
割り箸を詰込み過ぎている取れぬ
あと出しをしてじゃんけんに負けている
病院に慣れて点滴のまま歩く
若い目に言ったつもりが歳を当て
子育てをすませて分かる育て方
お別れを言って列車が発車せず
血圧を測り直して同じなり
誤植ありひとの本だが直しとく
女雛から何かささやく春の闇
チューリップチューリッパとなるそして散る
生命はやわらかいもの子の子抱く
惜しい人なくしましたとみんな言う
ひっそりと受付にいる画家自身
押したいか押したいやろと非常ベル
残った傘を仕方なくさす
などなど、いっぱい心を動かす句が並んでいます。
そして、「あとがきより」とあって、織田正吉さんの「現代川柳批判」が載っていて、これが我が意を得たりの文章。
文末に「川柳は私とは関係のないところへ行ってしまった。」とあります。
『虹色の包帯』という織田正吉さんの川柳自選句集よりの抜粋。
3枚のコピーの最初の部分。
←クリック。
句集には500句以上が載っているらしいが、そのうちの116句を三枚のコピーに抜粋してあります。
すべて面白いですが、その中のまた、わたしの選りすぐりを。
病室が留守で見舞いの所在なし
プログラム置いてましたと立たされる
割り箸を詰込み過ぎている取れぬ
あと出しをしてじゃんけんに負けている
病院に慣れて点滴のまま歩く
若い目に言ったつもりが歳を当て
子育てをすませて分かる育て方
お別れを言って列車が発車せず
血圧を測り直して同じなり
誤植ありひとの本だが直しとく
女雛から何かささやく春の闇
チューリップチューリッパとなるそして散る
生命はやわらかいもの子の子抱く
惜しい人なくしましたとみんな言う
ひっそりと受付にいる画家自身
押したいか押したいやろと非常ベル
残った傘を仕方なくさす
などなど、いっぱい心を動かす句が並んでいます。
そして、「あとがきより」とあって、織田正吉さんの「現代川柳批判」が載っていて、これが我が意を得たりの文章。
文末に「川柳は私とは関係のないところへ行ってしまった。」とあります。