杉山平一先生のご息女、H美さんご来訪。久しぶり。
杉山平一先生の遺品で、わたしが興味を示しそうなのをお持ちくださいました。
まだよく改めてませんが、この中には「ちょっと!」と思うものもありそうです。
中に「神戸詩人事件」に関するものが。
杉山先生は「神戸詩人事件」のことは積極的には発言されたという記憶が私にはないのですが、
やはり興味はお持ちだったのですね。まあ、当然でしょうが。
「神戸詩人」第五冊(昭和14年11月)というのがありますが、これはコピー製本です。
実物は見ることが出来なかったというもの。
それに関する足立巻一先生の論文「「神戸詩人事件」書誌」が載っている『文学』(1985年1月)のコピー。
その足立論文にこうある。
《問題となった雑誌「神戸詩人」は第一冊から第五冊まで刊行された。が、全部そろって現存せず、一冊でも容易に入手しにくいからである。小林武雄が前掲論文を書いた昭和38年8月、すでに第五冊は入手できなかったことを付記している。(略)わたしは手をつくして調査したけれど、小林武雄が保存する第一冊~第四冊だけであった。》
足立先生はこの論文を書く時点で、第五冊を目にしておられなかったのだ。杉山先生のところに、これがセットで保存されてたということは、後に足立先生も見られたのではあろうが。
他にもH美さんがお持ちくださったものの中には興味深いものがあり、また紹介します。