第3593回で取り上げたGMによって排除されたと言われる路面電車がその本拠地であるデトロイトに敷設される計画が進んでいるそうです。
GMが倒産し、その仕返しかトヨタが叩かれている今、こんな話があるなんて何とも皮肉で面白いと思うのは私だけでしょうか。まさに路面電車の復讐です。
CNNマネーによると、同市は、総額4億2000万ドルの公共交通機関整備事業の1つとして、今年中にウッドワード・アベニュー沿いで線路敷設に着手する。敷設計画を進める共同企業体M1 Rail(エムワン・レール)のマット・カレン最高経営責任者(CEO)は「(車の町である)デトロイトに公共交通機関なんて冗談でしかなかったが、計画した以上は実現させる。地域に巨大なインパクトを及ぼすだろう」と意気込んでいる。
自治体が交通機関など大規模な基盤整備を行う場合、通常は自治体が予算を組む。しかしデトロイトは現在、年3億ドルの赤字に直面しているため、国内で唯一、民間の支援者による寄付で事業が進められる。IT(情報技術)企業コンピュウェアのピーター・カーマノス最高経営責任者(CEO)や、トラックレンタル大手ペンスキーのロジャー・ペンスキーCEOなど経済界の有力者が私財を持ち寄り、第1期工事で必要な1億2500万ドル全額を負担する。
計画されているM1線の区間距離は3.4マイルで、大リーグ球団タイガースの本拠地コメリカ・パーク、NFLライオンズのフォード・フィールドなどの娯楽施設や、医療施設、ウェイン州立大などを結ぶ。
ただし、デトロイト商業地域への市民の足として路面電車が最適かどうかは未知数だ。また、2009年は路線を延長する場合の資金繰りをめぐる政治的な対立でM1計画が一時中断した。
面白くなりそうですね。これを機会に自動車の撲滅なんてことになれば地球の未来にとっては万々歳でしょう。
事は、そんなに簡単には進まないでしょうが、冗談抜きで、これが新しい交通体系への変換の契機になって欲しいものです。
アメリカへの新幹線の売り込みも成功して、アメリカの交通網は日本の企業が占めてしまったなんてことになると又、叩かれるなんてことになるのでしょうか。そんな時が来れば、それは又面白いかも。
果たしてそんな時代は来るか!