期待していたソーラーインパルス苦戦してい ます が、その間に、まさかと思っていた電気飛行機の方が実用化に近づいているようです。
2011年1月14日 (金)、第 4135回の「電 気飛行機」や、2015年5月 9日 (土)、第 5697回の「飛 行機用モーター」などで取り上げてきましたが、想像以上に進化しているようです。
GIGAZINEよ り 2016年05月31日
航 空業界を変えるかもしれない電気飛行機「Sunflyer」とは?
太陽光を動力源として飛行するソーラー飛行機「Solar Impulse 2」が太平洋横断を成功させ、さらに世界一周の成功に向けてフライトを続けています。ガソリンやケロシンなどの化石燃料を使わない太陽光・電動の航空機技 術は進歩を続けており、航空業界の未来を大きく変える可能性を秘めていまるのですが、アメリカ・デンバー州の小さな航空 機 メーカーであるAero Electric Aircraft Corporation(AEAC)が、初の電動練習航空機「Sunflyer」の試作機を発表しま し た。
Sunflyerは30分間の充電で3時間の飛行能力を備えた練習機です。Sunflyerを考案したエンジニア兼パ イ ロッ トのジョージ・バイ氏は、Sunflyerの登場はゼネラル・アビエーションの分野で即座に十分な効果を与えられるもので、 将来的には民間航空業界にも大きな変化をもたらすと確信しています。
エネルギーコストは1時間の飛行練習で1ドル(約110円)ほどで、従来の複雑な航空機エンジンではなく、主要な部品 が1 つ しかないモーターを搭載していることで、メンテナンスコストも著しく低くなるとのこと。連邦航空局(FAA)に認可されるに はFAAの徹底的な調査や手続きを踏む必要がありますが、バイ氏は「3年以内に認可の手続きは完了するだろう」と予測し てい ます。Sunflyerは試作機の段階ですが、最終的に1機あたりの製造コストは約25万ドル(約2770万円)になる見込 みです。
これらのコストは従来の航空機に比べると極めて低く抑えられているといいます。Sunflyerは2人乗りの練習機な ので す が、同じサイズの機体でガソリンエンジンを搭載するセスナ 172の製造コストは30万ドル(約3330万円)ほど。そして多くの航空専門学校では、セスナ 172を使った練習飛行は1時間あたり100ドル(約1万1000円)以上のコストを支払う必要があり、訓練を終えるには少なくとも30時間の練習飛行が 必要になります。
国際オーナーパイロット協会(AOPA)の出版部門で編集長を務めるトーマス・ヘインズ氏は、「近年のパイロット訓練 の改 革 は長らく停止したままです」とBusiness Insiderに話しました。ヘインズは「パイロット人口は減少の一途をたどっていますが、もし本当に低コストの練習機が実現すれば、極めて重要な変化に なるでしょう。従来の高コストでちゅうちょしていた人も飛行機に興味を示すことができるからです」と説明しています。
航空機のパイロット不足は深刻で、リパブリック航空はまさに自社で十分なパイロットを育成できなかったことが倒産の一 因に なったほど。Sunflyerによってこれらの問題に解決の兆しが見えています。
2015年に行なわれたSunflyerのテスト飛行の様子は以下のムービーから見ることができます。
飛行練習のコストダウンとは想像もしませんでした。意外なところで期待されているんですね。今のところは、飛行時間 の問 題があるので、使い道があるのかと思っていましたが、これは良いですね。
それにしても、結局は、バッテリーの問題ですね。太陽光発電や電気自動車など、バッテリーのブレイクスルーを待って いる ものは多いですが、遅々として進まないようです。これが実現されれば、世界のエネルギーや環境問題は大きく変わるはずです が、実用化されるのは何時になるのでしょうか。できないことは無いと思いたいですね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます