◎ソウ(2004年 アメリカ 103分)
原題/Saw
監督/ジェームズ・ワン 音楽/チャーリー・クロウザー
出演/リー・ワネル ケアリー・エルウィス ダニー・グローヴァー モニカ・ポッター
◎グロながら秀逸
映画でもドラマでも、ときどき、がんっとヒットするものがある。
ひと昔前に『ツインピークス』が話題になったときもそうだった。
この『ソウ』のシリーズも同じなんだけど、ちがいは、ひとつひとつの物語が基本的には独立していることだ。
それはそれとして、どうしても不条理さよりもグロな恐怖が先行してしまい、なんだか興味本位に語られてしまってるような気もしなくはないけど、この一本目についていえば、そんな事はなかった。
かなり面白い密室劇だった。
便器の中を映したり、手を突っ込んだりするのは生理的に受けつけないんだけど、舞台劇にしてもいけるんじゃない?てなことまで観ながらおもった。
ただ、ヒットするに従って、猟奇的連続殺人犯のジグソウが徐々に形成されていった気もするし、殺人と贖罪の儀式である「ゲーム」よりも、ジグソウその人に興味が移っていき、なんだか精神の大河ドラマ化していった観があるのは否めないんじゃないかなと。
そんなこともあったりして、気がつけば7作目はとうとう3Dだそうで、いやまあ、映画はヒットするにかぎるってことは、このシリーズを観てて感じるわ。