☆ブラス!(1996年 イギリス)
原題/Brassed Off
監督・脚本/マーク・ハーマン 音楽/トレヴァー・ジョーンズ 演奏/グライムソープ・コリアリー・バンド
出演/ピート・ポスルスウェイト ユアン・マクレガー タラ・フィッツジェラルド
☆1992年10月17日、ロイヤル・アルバート・ホール
そこで催された全英ブラスバンド選手権大会で、炭坑夫たちのアマチュア・ブラスバンドのグライムソープ・コリアリー・バンドが優勝した。つまり、これは、実話の映画化だ。
ほとんどが事実から取られてる。かれらが本拠を置いてるサウス・ヨークシャー州グライムソープ村のグライムソープ炭坑は、かれらが優勝する4日前の1992年10月13日に閉山になっているのも事実だ。100点満点中の99点をマークしたというから、逆境にもめげずよく頑張った。
それにしてもこのブラスバンドの歴史は古く、1917年に始まるらしい。
めきめきと実力をつけてきたのは戦後になってからで、1963年からずっと毎年どこかの大会で優勝するようになった。それが、炭坑の閉山という事実をつきつけられ、仲間と離れ離れになるどころか、生活すらできなくなりそうな中、それでもブラスバンドの聖地で決戦におもむいて優勝するなんてのは、うそっぱちもいいかげんにしろっていわれるくらい、よくできた話だ。
でも、ほんとなんだもんね。身につまされる話ながら、しかも実在するブラスバンドの話ながら、それでいて童話のような展開は、何度観ても好い。何度観ても感動できるし、時をおくとまた観たくなる。
にしても、欧米の凄さは、こういうところにあるんだろな~。どうってことない大人向けの御伽噺で、しかも音楽が絡んだ物を作るのは、まじ、欧米はうまい。