◎ドリームガールズ(2006年 アメリカ 131分)
原題/Dreamgirls
監督・脚本/ビル・コンドン 音楽/ヘンリー・クリーガー
出演/ビヨンセ・ノウルズ ジェニファー・ハドソン アニカ・ノニ・ローズ エディ・マーフィー
◎1960年代、デトロイト。
ぼくは、どうも舞台が苦手だ。生ものはダメっていうより、大仰さについていけないからだ。だから、どれだけ『ドリームガールズ』の舞台がおもしろいといわれても、なんだか、行く気になれず、いまだに本場の凄さを味わっていない。そんなぼくだから、かなりいいかげんな見方になっちゃう。
でもまあ、舞台では観られないものも、映画にはある。ビヨンセの登場シーンのかわいらしさったらないけど、それもそのひとつだ。ま、それはさておき、舞台ミュージカルが原作ってことを感じさせないくらい巧みな展開だった。エディ・マーフィーがとてもよく、よくやったぞ的な部分もあるし、いかにもハリウッド的な泣かせも上手に織り込んでる。
で、ちょっとだけ、整理しときたい。
映画に登場するドリーメッツのモデルは、黒人女性グループのシュープリームスだ。ダイアナ・ロス、フローレンス・バラード、メアリー・ウィルソンの三名で、それぞれを、ビヨンセ・ノウルズ、ジェニファー・ハドソン、アニカ・ノニ・ローズが演じてる。
注目は、フローレンス・バラードを演じたジェニファー・ハドソンだ。抜群の声量で、実際、フローレンスはダイアナ・ロスを凌いだらしい。まあ、そういう役回りだったから、ビヨンセも声量をおさえたって話だ。ただ、そのフローレンスは、グループを脱退後、ソロで活動したんだけど、アルコール中毒がたたって、いったん復帰したものの、32歳で没したらしい。
そんな彼女たちの伝記を著したのがメアリー・ウィルソンで、この伝記『Dreamgirl: My Life As a Supreme』が舞台になって、今回の映画になったそうだ。
なんだか、三者三様な人生だよね。