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ブラック・ダリア

2007年03月20日 15時33分04秒 | 洋画2006年

 ◎ブラック・ダリア(2006年 アメリカ 121分)

 監督/ブライアン・デ・パルマ 音楽/マーク・アイシャム

 出演/スカーレット・ヨハンソン ヒラリー・スワンク ジョシュ・ハートネット アーロン・エッカート

 

 ◎ジェームズ・エルロイ『ブラック・ダリア』

 1947年1月15日、ブラック・ダリア事件。

 ハリウッドを震撼させたこの事件の被害者は、エリザベス・ショートという女優で、ブラック・ダリアってのは、彼女のあだ名だ。いつも黒い服ばかり着ているからで、これはアラン・ラッドの主演映画『The Blue Dahlia』をもじったものだ。

 この事件がなんで有名になってるのかっていえば、死体が凄まじく損傷されていただけじゃなくて、自称犯人がつぎつぎに現れ、500人にも達したばかりか、現代になってもいまだに未解決なままだからだ。

 まあ、かなりスキャンダラスな真実があるんだろうし、そんなことが予測される分、ブライアン・デ・パルマが起用されたんだろうけど、デ・パルマ贔屓のぼくとしては公開当時からとっても嬉しかった。

 ところが、どことなく物足りなさを感じちゃうんだ。

 いや、たしかに、大クレーンを使ったビルの屋上から道路にかけてのワンショットとか、もう観ていてわくわくするんだけど、なんとなく物足りない。

 生前と死後のダリアに翻弄される男女の、凝縮した時と屈折した愛憎を描こうとしてるのはわかるし、それを経て慈愛に辿りつく展開も理解できる。

 でも、ダリアが、なんで狂おしいくらい愛され憎まれるかってことが、ふかく描かれてないんだよね。

 それが、残念。

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