◇最後の忠臣蔵(2010年 日本)
ちょっと「へえ~」とおもったのは、
田中陽造の脚本だってことだ。
あんまりねっとり感が感じられなかったのは、
一般大衆向けと判断したんだろか?
それとも杉田成道の希望だったんだろか?
ま、そんな個人的な疑問はいいんだけど、
ともかく徹頭徹尾、桜庭ななみがええね~。
寺坂吉右衛門については、
誰もが題材に取りたい人物で、
これまでにも少なからず、
寺坂に関する小説の類はあったんじゃないかと。
だからそのあたりはあんまり真新しくは感じらなかったんだけど、
大石に隠し子がいてうんぬんっていうのは、
もしかしたらこれまでになかった設定かもね。
全体にしっとりと落ち着いた絵柄と構成で、
そういう意味でいえばどっしりした印象はあるんだけど、
もはや赤穂藩の世界というより、
大石をへそとした世界になってるわけで、
そのあたり、どうも忠臣蔵からはそれてる気がしないでもないかと。
大石が主君みたいな気になってくるんだよな~。