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アイデンティティー

2014年06月10日 02時26分04秒 | 洋画2003年

 ◇アイデンティティー(Identity 2003年 アメリカ)

 要するに「そして誰もいなくなった・モーテル版」なわけだけど、

 21世紀の話な分、派手でスピーディだ。

 なんてジョン・キューザックの口はいつまで経っても半びらきなんだろ?

 とかおもいながらのんびり観てたら、

 意外にそうでもなかった。

 土砂降りが原因の洪水でモーテルが孤島化するのは、

 まあ、舞台ができてくるってことでいかにもな演出ながらいいんだけど、

 ちょっとばかり追い込まれ型に嵌まりすぎてたきらいがないでもない。

 ただ、

 多重人格を持った人間の脳内妄想が続いて、

 その妄想の中でひとりの登場人物が死ねば、

 脳内の人格がひとつ減っていくっていうのは、

 いやまあ、夢を観ていて、夢の中の登場人物が人格をもって、

 この夢を覚めさせるためにはすべての人間を殺すしかないっていう、

 とてつもない消去法によって誰の夢かを判断するのと同じなわけよね?

 まあ、途中途中で伏線は張られてて、

 いったい誰の脳内妄想なのかってことの方に興味がシフトする。

 そういう意味ではなかなかよく練られた脚本といえるし、

 ポスターの絵柄がこうした世界を上手に表現してる。

 いいんじゃないかな~。

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