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ティファニーで朝食を

2014年07月07日 01時39分14秒 | 洋画1961~1970年

 ◇ティファニーで朝食を(1961年 アメリカ 115分)

 原題 Breakfast at Tiffany's

 staff 原作/トルーマン・カポーティ『ティファニーで朝食を』

     監督/ブレイク・エドワーズ 脚色/ジョージ・アクセルロッド

     撮影/フランツ・プラナー 美術/ローランド・アンダーソン、ハル・ペレイラ

     衣装/ユベール・ド・ジバンシィ、イデス・ヘッド、ポーリーン・トリジェール

     音楽/ヘンリー・マンシーニ 歌/ジョニー・マーサー『ムーン・リバー』

 cast オードリー・ヘプバーン ジョージ・ペパード パトリシア・ニール

 

 ◇ユニオシ

 物語の中で、奇妙な日系人が登場する。

 ミッキー・ルーニー演じるユニオシという、

 どんな漢字をあてればいいのかわからない名前なんだけど、

 このとんでもない日系人の描かれ方は、

 ハリウッド映画史上、もっとも残酷で、もっとも恥ずべき場面といわれる。

 にもかかわらず、この映画を酷評する日本人に、

 ぼくは出会ったことがない。

 ほんと、日本人は怒らない。

 寛容すぎるほどに寛容なのか、

 それとも、アメリカに対しては無意味なほどに謙虚なのか、

 あるいは、ここで描かれている日系人と自分たちとは関係がないのか、

 ぼくにはよくわからないんだけど、

 でも、ぼくもどうやら寛容であるらしく、

「まったく、日本文化を知らない連中が勝手なことやっとるわ」

 としかおもわない。

 どうやら、ぼくもまた、鈍感らしい。

 実はこの原作は、ぼくの本棚に入ってる。

 活字の苦手なぼくがこの原作を手にしたのは大学生のときで、

 もちろん、映画を観てから買い求めたもので、

 カポーティがどんな小説を書いているのかはうすうす知っていたものの、

 いやまあ、とにかくぼくには難しかった。

 映画が「ティファニーで朝食を取れるような身分になりたい」小娘が、

 ティファニーのウィンドーの前でサンドイッチを頬張り、

 やがて映画の語り部になってる作家と恋に落ちることに焦点をしぼってるのは、

 なるほど、正解なんだろう。

 でもさ~、

 ほんと、この映画に憧れてる日本人のいったいどれだけの人間が、

 ユニオシについて覚えてるんだろね?

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