△北の零年(2004年 日本 145分)
staff 監督/行定勲 脚本/那須真知子 撮影/北信康
美術/部谷京子 音楽/大島ミチル
衣装デザイン/宮本まさ江、長岡志寿、真霜和生、佐藤百合香
cast 吉永小百合 渡辺謙 豊川悦司 石原さとみ 石田ゆり子 鶴田真由 奥貫薫
△明治4年、蝦夷地
庚午事変(稲田騒動)に絡んだ映画っていうか、
それによって蝦夷地(北海道)静内へ追いやられた藩士たちの話だ。
結論からいってしまうと、
稲田騒動をそのまま描いた方がぼくとしては好みだ。
なんだか、夫婦の話になっちゃってるていで、
スペクタクルが感じられない。
これはこの映画にとっては致命的だ。
おもいだしたのは手塚治虫の『シュマリ』で、
もちろん、全然ちがうんだけど、アイヌとなるとどうしてもね。
たださ~、
台詞の中で「ゼロから始めよう」みたいなのってなかった?
明治4年に「ゼロ」はあかんて~。
そういうのは、プロデューサーや企画が脚本をチェックしないと。
まあ、そんな細かいことはさておき、
妙な違和感を感じるのはなんでなんだろう?
吉永小百合と豊川悦司の純愛にもっていくために、
渡辺謙の存在がやけに中途半端な描かれ方になってるっていうか、
そんな感じがした。
あと、なんていうのかな、群像劇になりすぎてて、
主人公の内面に迫らないといけないはずが、
全員に花をもたせるために拡散してるような印象を受けたのは、
どういうわけなんだろって、素朴な疑問もあったけどね。