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妖星ゴラス

2014年07月31日 00時58分47秒 | 邦画1961~1970年

 ◇妖星ゴラス(1962年 日本 88分)

 英題 Gorath

 staff 監督/本多猪四郎 特技監督/円谷英二

    原作/丘美丈二郎 脚本/木村武(馬淵薫)

    撮影/小泉一 美術/北猛夫、安倍輝明 音楽/石井歓

    劇中歌/作曲:石井歓『俺ら(おいら)宇宙のパイロット』

 cast 池部良 白川由美 久保明 水野久美 平田昭彦 佐原健二 田崎潤 上原謙 志村喬

 

 ◇特撮とボク、その12

 マグマはいらん。

「宇宙の果てから巨大な惑星が接近して、

 地球と激突するのを防ごうとする人々が、

 原水爆でも駄目な時どうするか」

 という設定は『宇宙人東京に現わる』とまるで同じだ。

 でも、異星人が協力してくれるか、あるいは地球を動かすかが違う。

 たしかに大映で『宇宙人東京に現わる』が製作されちゃってる以上、

 なにがなんでもこれを超えなければならず、そのためにはSF設定を完璧にするしかない、

 とかいうことを東宝の人達が覚悟していたかどうかは知らないけど、

 とにかく、

 本多猪四郎と助監督の梶田興治は東京大学理学部天文学科畑中武夫研究室に通ったらしい。

 さすがにまじめな本多猪四郎だけのことはあり、

 地球の6000倍の質量をもつ黒色矮星ゴラスの引力圏に吸い込まれないためには、

 南極大陸に原子力ジェットパイプを並べ66億メガトンの推力機関によって、

 地球そのものを40万キロ移動させて軌道を変えるしかないっていう、

 なんとも凄まじい結論にもってくる。

 でも、これは理論上は可能らしく、劇中で書かれる計算式もまちがいないものらしい。

 いや、このあたり、見事なもんだ。

 だからこそ、氷の中に眠ってた古代の爬虫類なんて出してほしくなかったんだよな~。

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