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明りを灯す人

2014年07月19日 12時53分44秒 | 洋画2010年

 ☆明りを灯す人(2010年 キルギス、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ 80分)

 原題 Cbet-ake、Svet-Ake

 英題 The Light Thief

 staff 監督/アクタン・アリム・クバト

     脚本/アクタン・アリム・クバト、タリプ・イブライモフ

     撮影/ハッサン・キディラリエフ 音楽/アンドレ・マシアス

 cast アクタン・アリム・クバト タアライカン・アバゾバ アスカット・スライマノフ

 

 ☆Svet-Akeは明り屋の意味

 電気工でも電気屋さんでもない。

 Svetという単語は、明りとか光とかを意味する。

 まちがいなく明り屋さんなのだ。

 ただ、同時に、Svetは世間や社会も意味するらしい。

 つまりは、

 村のために光をもたらしてくれる人、という意味になるんだろう。

 最初、アクタン・アリム・クバトという監督が主演を兼ねてるとはわからず、

 素人のほんものの電気工をキャスティングしたんだな~とおもってた。

 そしたら、そうじゃなかった。

 リアリズムってのは、徹底してればしてるほどドキュメンタリーみたいになる。

 ほほえましさとせちがらさの同居する遊牧民の末裔たちの暮らしだけど、

 それが、ほんとに現代でもこうなんだろかとびっくりするくらいよく描けてる。

 物語はいたってシンプルで、

 村に中国人の投資家が現れ、それを接待するために灯りを入れることになり、

 そのついでに接待の場にも同座することになったアクタン・アリム・クバトが、

 踊り子が馬姦させられることに耐えられなくなり、

 彼女を逃がそうとするんだけど、彼女自身、それを拒否しただけでなく、

 面子をつぶされた村の顔役どもの手配した暴漢たちに殴られ、

 川へ棄てられるんだけれども、村にはふたたび小さな光が点り始める。

 つまり、明りを灯す人の話なのだ。

 でも、このシンプルさがまたいいし、実は物語はどうでもいいところがあって、

 美しい映像と音楽から、

 かれらの暮らしと心のさまを感じられればそれでいい。 

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