Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング436. 小説:小樽の翆365. 青森のリュウ君の通院治療

2021年05月06日 | Sensual novel

 

 翆が泌尿器科外来の予約をしてくれたので、南小樽駅でリュウ君夫婦と待ち合わせた。

リュウ君は小樽へ来るのを渋っていたが、フィリピン人の奥さんに励まされるようにやってきた。

奥さんは、青森から小樽が随分と遠いところだとは知らなかったようだ。

アチキが病院まで案内し、初診の手続を済ませて外来の待合室で待っていると、ほどなく呼ばれて悄然とした表情のリュウ君は、フィリピン人の奥さんに背中を押されて一緒にボッキマン先生の診察室へはいっていった。

・・・

ここから先は、診察と治療を終えたあとのリュウ君の話。

リュウ君「ボッキマン先生は50代ぐらいのやり手という感ずなのよ。話すていで、じゃエコーでみるはんで、というはんで下腹部さエコーあでで、『前立腺肥大!、形状不整形!!』なんてまるで電車の運転手みでぐ声張り上げでいうのよ。そえで、えっ、わーって、勃起すねだげでねのぉーど不安感増大。このどぎは気滅入ったね」

「泌尿器科の先生って、最初は、はったりかますもんねぇー・・・」

リュウ君「そえで血液ど尿の検査だよね。結果はすぐ出るんだど」

「一応関係するところは検査するんだね」

リュウ君「でっ、検査結果出で、異常なす!、といわぃだ。診断は、男性ホルモンの低下による男の更年期障害だって。確がに体重増えでぎだす、放置すれば高血圧などの生活習慣病になるはんで男性ホルモンの投与するが、もすくは減量だど。それがらやんわりど態度変わって優すくなるんだよ。さで、勃起不全だって、いづがら、なんかストレスがあるのがなぁー、といろいろど問診されでさ。

そえで上さんが・・・

My husband's cock doesn't happen. Please erect his cock by all means. I'm sad if I don't get an erection. I'm not satisfied with the vibrator.Teacher please.

というわげ。おいおい、そったごどまでいわねでもいばってさぁー。

すたっきゃ、先生は笑いながら・・・

Ok, leave it to me.

だって、なんかこっちが恥ずがすくなってまったよ」

上さんが側で嬉すそうに笑っちゅ。

ラブラブごそが全でどしゃべらんばすのうれすさだ。やっぱフィリピーナ!、だよね」

「そえでバイアグラでも処方すてくれたの?」

リュウ君「男性ホルモン低下すてらはんで肥満抑えるコントロール効がねんだってさ。だはんで減量すてけって。それがら適宜男性ホルモン投与すつづ、最初は弱ぇ薬による治療がら始めるべだって。定期的さ通院すてねだってさ・・・」

そういえばリュウ君夫婦は、青森市から八戸港にでて夜行フェリーで苫小牧港につき列車で小樽まで来たんだったな。一寸ミニ旅を楽しむ感覚で、通院するんだろうな。

そんなわけで、夜行のシルバーフェリーで帰っていった。

どこかに一抹の寂しさを感じさせる・・・。

恐山いたこの口寄せ、寺山修司の寂しさだろうか。

それにひきかえ、小樽は、伊藤整、石原裕次郎、吉永小百合も寅さんもきたな。

小樽は、ねあかなんだろうね。

・・・

小樽の風も暖かさが感じられる。

春がきたかなぁー。

コメント
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