例年の如く正月TV番組は、お笑いばかりでうんざりしている中、今朝のNHK「2時間でまわるルーブル美術館」は大変勉強になった。美術には殆ど関心がなく、嫌だった中学の授業を思い出す。この番組は南海キャンディーズのゆるーいガイド付きなんかも良いのかもしれない。広大な会場で数知れぬ展示物に対して、2時間で必見の美術品を示し、その魅力・見どころ、歴史、作者等について、興味深く伝えてくれる。今から、4千年前の芸術品の陶器、飾り物の彩色に驚き、モナリザの輪郭のぼかし表現の技、ミロのビーナスのない腕や手の位置、6X10mの絵画、3mmで情景を表したもの、古代より受け継げられている技画法、などアッと言う間に2時間が過ぎた番組であった。ガイドの仕方も参考になったし、美術館のその場にいるリアル感を館内場所移動と経過時間で表現し、まさに鑑賞者の視線で楽しませてくれた。番組制作には、相当な検討がされ、コストも要したと思われるが、大変価値のある必見番組となったといえよう。
※十一面観音立像(法雲寺)、不動明王立像(極楽寺)等の腰のひねりは、ミロのビーナスのひねりから来たものかもしれない。
※十一面観音立像(法雲寺)、不動明王立像(極楽寺)等の腰のひねりは、ミロのビーナスのひねりから来たものかもしれない。