沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

オクラやハイビスカスから繊維を創る

2010-03-14 | 沖縄のくらし
沖縄の植物材料から新たに繊維を造ろうと研究している沖縄県立芸術大学の中嶋鉄利准教授の研究発表を聞きました。
芭蕉布など沖縄は染織の伝統工芸品は多いのですが、生産量の多いかりゆしウエアは、月桃繊維やウージ染があるものの、材料は県外からの移入が多く、印刷も多くは県外に頼っています。

中嶋先生が着目しているのは、沖縄の豊富な植物材料の活用。
表紙の写真は、オクラから作ったシャツ。沖縄ではオクラは生長が早く年2回も栽培できるが、収穫後に廃棄処分の茎を繊維に使おうというアイディア。
1か月強、水に漬けて表皮を除去して繊維を取り出す。
繊維から糸を取り出して、そのまま使うか、綿に30%程度混ぜた混紡糸にするようです。
オクラのシャツ、手触りがよくて、着心地良さそうです。
胸ポケットのオクラのマークが可愛い。

こちらはハイビスカスのシャツ。
生け垣などで数多く使用されていますが、生長が早く、刈り取り廃棄している茎から繊維を取り出します。
オクラと微妙に手触りが異なりシルクっぽいのが不思議です。

こちらはアダン。街路樹に使われますが、パイナップルみたいな実がなってる樹木です。

いろんな樹木から繊維を取り出して、可能性を研究しています。
未利用資材を活用し、原材料から製造まで沖縄で一貫してできれば、産業振興にもなり沖縄の経済を支えます。
ぜひ、研究を成功させてほしいものです。