ハリーポッターシリーズ第七話(最終話)「死の秘宝Part2」Harry Potter and the Deathly Hallows(Part2)の映画(DVD)を見ました。
最終話は、今までの謎をわかりやすく表現するために、若干変えているところがあります。原作(英語)と映画を比べて異なるところを、part1に引き続き、少し紹介します。
■GoblinゴブリンとGryfindorグリフィンドールの剣
Hufflepuffハップルパフのgolden cup がHorcrux分霊箱だと知ったHarryハリー達は、GringottsグリンゴッツのBellatrixベラトリックスの金庫に入るため、ゴブリンのGriphookグリフックに交渉する。ゴブリンはグリフィンドールの剣と引き換えに金庫まで案内する約束をする。
ゴブリンが剣をほしがる理由について映画では詳しい説明はないが、原作では、グリフィンドールの剣はゴブリンのRagnukが持っていたものがGodric Gryfindorに取られたもので、もともとはゴブリンの財産なのだとグリフックが話している。この「所有権」という考えは、Elder Wandにも共通する。
■ドラゴンに乗って脱出はハリー
カップを手にしたものの金庫に侵入したことが発覚し絶体絶命の状況で、金庫を守るため鎖につながれていたドラゴンを逆に利用して脱出を図るシーンがある。映画ではHermioneハーマイオニーが発案するが、原作ではハリーがRelashio!で足枷を外し、ハーマイオニーから"Harry,what are you doing?"と聞かれている。この機転はハリーよりハーマイオニーの方が似合っており、映画の方が分かりやすい。
■Arianaアリアナ、Aberforthアバーフォース、Dumbledoreダンブルドア
ダンブルドアの妹アリアナが病気になり死んだ理由、父がアズカバンに収容されたこと、弟アバーフォースが不死鳥の騎士団の一員でありながら兄ダンブルドアを憎んでいる理由は、映画では紹介されないが、原作にはアバーフォース、ダンブルドアそれぞれが説明している。
■ The lost diadem of Ravenclaw レーベンクローの失われたティアラ
ホグワーツ校に隠された分霊箱はレーベンクローに関するものに違いないと、レーベンクローの生徒たちに心当たりを尋ねる。映画では、LunaルナがハリーをGrey Lady灰色のレディに逢わせるが、原作ではレーベンクローの生徒であるChoが案内しようとするのをGinnyジニーが阻止しルナに案内させる。そして、グリフィンドールのゴーストである首なしニックからレーベンクローのゴーストである灰色のレディを居場所を聞き出す。
■Draco Malfoyドラコ マルフォイ とHarry Potterハリー ポッター
ドラコはハリーを何度か助けている。マルフォイ家の地下に幽閉されたハリーを、ハリーと認めなかったところは映画も原作も同じだが、the Room of Requirement必要の部屋でCrabbeがハリーを倒そうとするのを2度も止めていることは原作にはあるが映画には出てこない。それもあって、ハリーはドラコを救出している。
■CrabbeとGoyleが逆
必要の部屋でハリー達を邪魔するドラコの部下について、映画では、Goyleがハーマイオニーめがけて殺人呪文アバダ ケダブラを唱え、さらに部屋に火を放ち、最後は火の中に落ちて死んでしまう。Crabbeはロンが箒で救出している。一方、原作では、Crabbeがハリーやハーマイオニーに殺人呪文を唱え、放火して死んでおり、役割が入れ替わっている。GoyleはハーマイオニーのStupfyによって気絶させられ、ロンとハーマイオニーの箒に運ばれ脱出している。
■レーベンクローのティアラを破壊したのは
分霊箱の一つであるティアラを必要の部屋から探し出し破壊するが、映画ではハリーがバシリスクの牙で破壊した後に炎の中にけり出して破壊している。原作では、炎の中を脱出した後、Fiendfyre -cursed fire呪われた火がティアラを黒く焦がして壊したとなっている。分霊箱の破壊とは気付きにくく、映画の方が明快。
■ネビルに託す
自分は時期が来たら死ななければならない運命だと知り、ヴォルデモートの待つ禁断の森に一人で出かけるシーンがある。映画では、ロンとハーマイオニーに別れをして、自分が分霊箱だとうすうす知っていただろうとハーマイオニーを抱擁するシーンがある。原作では、ダンブルドアから分霊箱の秘密は3人といわれており、死ぬことになる自分の代わりはネビルに託そうと、ヘビのNaginiをチャンスがあったら殺してくれとネビルに頼み、ジニ-やハーマイオニー達には別れを告げずに森へ向かう。
■ネビルの活躍
ハリーが死んで、ヴォルデモートが残った生徒たちに服従を求めるシーンがある。映画ではドラコが最初に前に出て、次に出た組み分け帽子を手にしたネビルに対し、もっとまともな奴が現れるかと嘲笑する。その後に、ネビルの名セリフがある。
原作では、ネビルが前に出たことを、純血Pure-bloodの魔法族で勇気のある奴だとヴォルデモートは歓迎する。そして、Dumbledore's Armyダンブルドア アーミーだとして立ち向かうネビルに、Sorting Hat組み分け帽子が飛んでくる。ボルデモートに帽子を目深に被らされ、帽子を燃やされるが、現れた剣でヘビNaginiを倒す。
■Green jet of light 緑の光線とRed bolt of light 赤の光線
最後のヴォルデモートとの戦いは、 Avada Kedavraアバダ ケダブラのkilling Curses殺人呪文(緑の光線)に対し、ハリーはExpelliarmus武装解除の呪文(赤の光線)で戦う。映画では、戦闘中にネビルがヘビを倒し、それを知ったヴォルデモートが弱まり、ヴォルデモートは粉々に砕けて死ぬ。杖が空を舞いハリーのもとに飛んでくる。原作では、ヴォルデモートはハリーの呪文に負け、自分の殺人呪文がリバウンドしたため死に、杖はハリーのもとへ飛んでくる。
■Elder Wand最強の杖ーニワトコの杖
映画では、ニワトコの杖を手にしたハリーは、ロン、ハーマイオニーとともに橋の上に行き、杖の魅力に惹かれたロンの前で、杖を半分に折って川に投げ捨てる。原作では、ニワトコの杖の力でハーマイオニーが壊した杖を修復した後、元あった場所(ダンブルドアの墓)に戻すとしている。そうすれば、自分はIgnotusと同様に天命を全うし、自然に死ぬ、そしてニワトコの杖のパワーはなくなるとしている。
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第7話ハリーポッター原作と映画の違い「死の秘宝 PART2」
スネイプが絶命したリリーを抱きしめ泣き叫ぶシーンは痛ましかったですが、淡々と語る小説の場面の方が、胸に迫るものがありました。
映画版のスネイプの少年時代の回想シーンのみで、リリーへの気持ちの深さ、悪の道に傾いていった様子を感じるには無理がありそうです。
スネイプは物語に深みを持たせる重要な役割を果たしていましたね。リリーはハリーを愛し、ハリーに憎まれていたスネイプはリリーを愛していた。
スネイプは二重スパイと疑われないよう、憎まれ役となり、ダンブルドアを呪文で殺害した。ためらうスネイプに対しダンブルドアは"please."と促す。
小説ではスネイプがどんな人物なのかイメージしにくかったですが、映画の配役の方は作者のイメージ通りなのでしょうね。彼だけは作者から結末を教えられていたそうですね。