朝、せいざんに行き、今日も老人クラブの方々に挨拶させていただいた。今日で1巡目が終了した。
昼前に選挙事務所の看板に関して、市選管が急にこれまで言わなかったことを指摘し始めたということを聞いた。2枚の看板を90度の角度で引っ付けて配置したら、選挙違反だという。これまで数十年、選挙看板を作ってきた看板屋さんも「こんなこと、初めて言われた」とのこと。
そのことで市選管に電話したが、「根拠は何ですか?」と訊ねると、「地方選挙の手引きに書いてある」「府選管が言っている」ということのみ。公職選挙法の改正があったとか、新たな通達が出たなどの根拠は具体的に示されない。挙げ句、「根拠ないという根拠を示せ」と開き直られた。禅問答になりかけたが、「検討して、後で連絡する」ということになった。
「地方選挙の手引き」という本を発行しているのは、㈱ぎょうせいという出版社。たしかに法律書の分野では有名な会社だが、あくまで一つの民間企業である。しかし、ここの発行した本に書いてある文章が唯一の根拠っぽかったので、ぎょうせいの編集部に電話した。本には「三角柱や円錐形の看板は違法である」という趣旨のことが書いてあった。2つの看板を組み合わせて三角柱や円錐を作るのは困難だ。
担当者は、「自分達は文章の意味までは分からない。それは選管に聞いてくれ」という。それなら、総務省の担当者を教えてくれと頼むと、代表番号を教えてくれた。総務省選挙課に電話をした。その場では分からないので調べてみるとのことで、連絡先を教えていったん電話を切る。
午後になって、打ち合わせをしたり、会議に参加したり、ハローワークに行ったりして、ウロウロしていたら電話があった。いろいろやり取りがあり、結局、夕方5時頃まで何度か話し合った。選挙カーの看板は引っ付けて立体的になっているが、これは「本当は違法だが、警察からの指導でそうなっているからOK」(総務省選挙課)とのことだった。
最終的には、「2つの看板を1センチでも離していれば、違法であるとは即座には言えない」(総務省選挙課)という回答が得られた。
市選管に電話をして、検討の結果を聞いたが、「平行に配置しなければならない、くの字はいけない、ということです」とおっしゃるので、「総務省の回答は、1センチでも離せば、良いということでしたよ」と言うと、「えっ、そうなんですか」という感じだった。
「また、勉強しておきます」とおっしゃるので、選管が文書まで出して、違法性があると指摘しておきながら、今さら勉強しますはないでしょう、と言ったら、「早く結論を出す必要があり、勉強したり、総務省に問い合わせる時間はなかった」とのことだった。「僕は半日で回答をもらいましたよ」と言うと、「それは源太郎さんだから、じゃないですか?」とおっしゃった。総務省は僕のことなんか知るはずがないが、丁寧に時間をとって説明してもらったり、考えていただいたし、資料もFAXしていただいた。市選管なら、もっとやさしく丁寧に回答してもらえたかもしれない。(僕は途中、何度か怒らせたので…)
府選管にも電話した。こちらも丁寧に教えていただけた。市選管からは、「2つの看板をピッタリ引っ付けた場合は違法か?」という問い合わせがあったので、「ピッタリ引っ付けるのは違法の可能性がある」と答えたということだった。質問はそこまでで、じゃあどういう状態なら違法ではないのか?という突っ込んだことは聞かれていないとのことだった。
違法であるとすれば、どういう状態にすれば違法でないのかを訊ねたいのが、陣営の関係者の気持ちだろう。違法性があると指摘するのであれば、そこくらいまでは質問して納得いく答えを用意してからにするべきだろう。曖昧な答えしかできなければ、選挙を管理しているとは言えない。
今日は時間がかかったが、公職選挙法の一部のことがよく分かった。これからは何かあったら、総務省選挙課に電話をしたらいいことも分かったし、収穫があった。一方で、日本は法律の根拠なしに行政がいろいろと見解を示しすぎだなあとも感じた。三権分立が機能していない。お役人様は神様の国だ。
夜はNEXT例会だった。