四方源太郎日記(京都府議会議員・綾部市選挙区)

これからの綾部のために、さらなる「挑戦」を!

ねっとピース、綾部から平和の祈り

2023年05月04日 | 議員活動

 日㈭GWど真ん中。夏日となり、行楽地の人出はすごい多いようだ。

 10時に紫水ヶ丘公園平和塔で行われた「ねっとピース」という世界の平和を祈る集いに出席した。

 平和塔から眼下には、由良川、綾部大橋、本宮山、藤山、四尾山が見え、そのふもとに広がる緑に包まれた綾部の街は、まるで天国のようだ。

 主催綾女ねっと(松本幸子会長)で、綾部世界連邦運動協会(鹿子木旦夫会長)から会員へも呼びかけられた。昨年はウォーキングもされたが、今年は集会のみ行われた。

 松本会長に続いて、私も挨拶させていただいた。第1回中東和平プロジェクトからちょうど20年。プロジェクトの直後に、一度だけイスラエルに行った際、ネベシャロームというユダヤ人とアラブ人が半分ずつ、平等に暮らしている村を訪ねた時の思い出などについて話した。

 その後は綾部世界連邦運動協会の鹿子木会長の挨拶に続き、綾女ねっと会員大貝泰子さんによる詩の朗読、参加者全員の綾部市歌の合唱が行われた。

 さらには「平和について」と題して、父が講話をして、最後は全員でシャボン玉を作って空に向かって平和を祈願した。

 ロシアのプーチンが早く退陣し、ロシアがウクライナ領から撤退して、再び平和が訪れることを願う。また、スーダン内戦をはじめとする、世界中の紛争や人権侵害がなくなるようにと祈った。

 午後事務所書類整理ブログ書きなど。夕方「何か買ってきて夜ご飯を作って」と言われたので、肉や野菜を買って簡単にホットプレート焼肉をした。

 

 日㈮、10時半から紫水ヶ丘公園にある秋葉三尺坊大権現・味方分霊場での「火祭り」を参拝し、火防災除、家内安全をお祈りした。

 今年は大変風が強く、三光教会の行者の皆さんによる護摩焚きは大変そうだった。

 終了後火渡りをして、ぜんざいの接待を受けた。


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綾部高校改革の原点

2023年05月04日 | 論評・研究

 あやべ市民新聞に掲載された綾部高校に関する「誤報について、このブログでこれまで2回、自分の考えを書いた。それについて関心を持っていただく方が多く、いろいろとご意見もいただいている。

 そこで改めて、綾部高校改革の原点の考えを書いておきたい。

 

 私が府議に初当選したのは12年前の平成23年(2011年)4月で、当時、綾部高校同窓会の役員の皆さんから「綾部高校の進学実績が落ちてきて、福知山高校、西舞鶴高校に綾部市内から生徒が流出している。このままでは綾部市唯一の高校である綾部高校が存亡の危機に陥る」という強い訴えがあった。

 たしかに、綾部市に一校しかない高校がなくなれば、若者の流出は止まらなくなり、それは綾部市のさらなる人口減少、過疎高齢化につながる。その危機意識は私も共有していた。

 府議就任して初めての5月臨時会の最中、府教委を訪ねて、指導部の高校改革担当理事に会った時から、私の「綾部高校改革」は始まった。

 

 翌24年4月に校長が定年退職、副校長は異動となり、新たな校長、副校長が赴任された。そのお二人に綾部高校の課題を伝え、当時の綾部高校に対する市民の「評価」を覆してもらうようお願いしたところ、すぐに様々な策を打っていただいた。

 動あれば、すぐに反動もあった。福知山高校のように7限授業をやってもらうことにしたところ、生徒からの反発より、教師からの反発があった。

 

 それとほぼ同じ時期、平成24年4月20日、ある市民から一通のメールが届いた。

 これを読んで、綾部高校や綾部市の課題が何で、どうすればそれを克服できるのかが分かった。「間違った思い込みを覆してやる」と闘志が湧いたのを覚えている。このメールは、今でも私にとっての「臥薪嘗胆」としている。 

【メール本文】

 いや、もう綾高の場合、進学という点でいえば、佛教大に合格したら「頭いいね」、京産大だと快挙だよ。

 でも、校長や副校長に発破をかけないでほしいんだよね。僕は評議員なので、今度会ったら、四方府議の発破は無視してくださいと言っとくよ。

 綾高生の多くが、最初から同志社や立命館などの有名校をめざして勉強する気ないからね。発破をかけると、現場にしわ寄せがきます。今年も、週2回は全学年7限授業で、先生たちも、生徒たちも弱ってます。特に今年の1年生は、綾高は7限がないからって入学してきたのに。

 僕も、綾部に帰ってきた当初は、なんなんだよ、この綾高はと思いました。でも、綾高と関わり、先生方と話していて思うのは、全ての原因は、府教委が中丹では福知山高校と西舞鶴高校を進学校にするという方針でやっていることにあると思うようになりました。だから、今となっては、同志社や立命館に行きたい子は福知山や西舞鶴に行けばいいと思っています。

 綾部は、スポーツのできるオシャレな子、まだ将来設計のちゃんとできていない子、高校生活を楽しみたい子なんかで、勉強的には普通から少し下程度の子が来ればいいんですよ。女の子なんか、このまま渋谷へ連れていっても通用するような子が何人もいるからね。それが府教委の方針なんで、校長としても、進学率をあげろと発破をかけられても困ると思うよ。

 現に、前の校長は、そういう雰囲気だったし、生徒と接していても、勉強は中学レベルをきちっと教える方が、この子たちのためだと思うよ。「舞鶴」の「鶴」が書けなかったり、「お前、Be動詞って何か知ってる?」みたいな会話しているからね。

 よく考えれば、もともと、小学区制を廃止した段階でこうなることはわかっていたよね。舞鶴中と福知山中に囲まれて埋没するって。だから、僕の高校時代、そういう議論が出た時に反対だと思っていたのを思い出した。それを舞鶴中出身の林田知事がやっちゃった。当時、綾高のことなんて考えてないなあと思ったもんなあ。

 現在の状況に対して、綾高OBも、今になって騒ぐなら、もっと前から対策をしておかないと。もう30年前のことじゃないかなというのが、現在の気持ちです。

 とにかく、現在の綾高を悪くいうのは、やめてほしい。生徒と直に接している者としては、怒りすら覚えます。

 大学別の進学者数なんて、現役生にはまったく関係ないです。現状の綾高を選んできているのだから、一人ひとりの将来を考えて、身の丈にあった進路に進めるように相談に乗る方がよほど大切です。

 そして、現状の綾高は、政治家と府教委が作ったものです。生徒たちには、何の責任もありません。府教委に○○さんという綾高OBがいたそうですが、その人は、いったい何をしていたんでしょう。その人こそを吊るし上げて、こんな綾高にした怠慢を責めるべきだよ。

 もし綾高の有名大学への進学者数を上げたいのなら、綾部市内の中学の進路指導者と綾高を連携させ、成績優秀者を集めて1クラスでも特進クラスを作るべきです。

 そうか、府教委や知事を動かして、綾高にも特進クラスを作るべき。むしろ、そっちの方が府議の仕事だと思うよ。

 前の府議は、中丹の高校に学校格差はないという府教委の答弁を了解したそうです。その見解を覆しておくことが先だと思うけどね。

 

 これに対して「綾部高校の地元の府議として、はいそうですかと諦めるわけにはいかないので、自分なりにやれることをやります」と返信したように覚えている。

 

 実は、当時の綾部高校の進学実績はこのメール氏が思っておられたほど悪くはない。

 平成24年度の主な進学実績は、京都府立大学②、大阪市立大学①、静岡大①など国公立大学に9名(令和4年度は14名)が合格、私立には同志社大②、立命館大④、関西大⑧、関西学院大③、龍谷大⑪、近畿大④、京産大⑮、佛教大⑫など、のべ138名(令和4年度は182名)が合格している。

 ただ、このメール氏がそう思い込むほどに、そういう「風評」が綾部市内に広がっていたのは事実だ。そこにはメール氏の指摘のように府教委、市教委による「誘導」があったのだとは思う。

 

 「特進クラス」を作るという案は「なるほどな」と思い、翌25年6月の代表質問で提案し、当時の教育長から「綾部高校に新たに普通科特進コースを設置する」という答弁を引き出して、26年4月には実現した。

 綾部市内の中学校との連携も、ようやく今年からグッと進むだろう。あやべ市民新聞の今回の記事もそうだし、綾部高校の足を引っ張るのは「外」ではなく「内」に存在する。

 

 「政治家が教育に口を出すな」という空気もあるが、府教委に方針を変えさせるには地元の府議が働くしか方法がないし、そういう教育界の閉鎖的体質の方が問題だと思っている。

 今から8年前、二期目の当選をした平成27年4月13日、綾部高校の行く末の心配と共に、次のような励ましの手紙府職OBのある市民の方からいただいた。

 府議会議員への再選、誠におめでとうございます。兄がいつも地元の議員との取り組みの違いを申して、うらやましく思っています。私もその点は全く同感です。

 さて、選挙戦の最中に府立高校の入学式が開催され、各紙が報じておりました。以前にも議員に耳打ちしたことがありましたが、どうも報道から察すれば、その懸念がちらほら、という感じに正直伺えます。綾部高校と福知山高校の記事をあえて同じ条件でというつもりで別添のとおり、編集しました。 

(中略)

 何と言っても、学校の目指す目標は学力の向上です。スポーツの技術向上や各クラブ活動における力量の発揮も、高い目標に向かって努力する「ちから」を付けることによって、派生的に全ての面において、その結果は自ずからついてくるものと信じて疑いません。

 これからも綾部高校の学力問題への関わりは大変でしょうが、市の教育委員会にも尻を叩いていただいて、引き続いて頑張ってください。

 経験的に役人というものは、どうしても自分の任期中での功績や責任が気になる体質があります。これは退職まで首が繋がっていて、実績の積み重ねによって後年の展望が開かれるという、宿命に縛られて、ややもすれば保身に走る傾向が強いからだと思っています。

 くれぐれも、議員の「政治力」でこれを突破されるよう念願するとともにご期待を申し上げます。

 

 綾部高校と福知山高校、西舞鶴高校との間に今なお進学実績の差があることは事実だが、その差は学校の内容の差だとは思っていない。

 自分には、我が子には、どういった環境が合っているかを判断していただくためには、「風評」ではなく、正確な情報を伝えていくことこそが大事だ

 また、高校問題だけでなく、綾部市を良くしていくには、政治家が分かった風な諦めや思い込みから脱すること、簡単に他人や時代の責任にしないことだ。


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