四方源太郎日記(京都府議会議員・綾部市選挙区)

これからの綾部のために、さらなる「挑戦」を!

「遊権者」から「言う権者」に

2024年03月28日 | 論評・研究

 27日㈬10時から監査委員として定例監査委員会議に出席するため、朝から京都へ。

 監査委員事務局も定年退職や異動で、来月からは新しい体制になるようだ。

 定例監査委員会議では「行政監査結果報告書」について意見を述べた。京都府では数年に一度、行われる「行政監査」で、今年度は「コロナ対策への対応」の監査に取り組んでいるが、年度内には資料が整わず、現在、鋭意作成中とのこと。

 今回の「行政監査」はコロナ対策の反省点を次の感染症拡大時にどう生かすかを目的に実施しているものだが、特に「ワクチン接種」に関して意見を述べた。

 現時点でワクチン接種との因果関係が否定できないと厚労省が認定した死亡者が全国で523名(2024年3月19日の武見厚労大臣の記者会見での記者とのやり取り記録から)存在し、後遺症の被害者は厚労省が認定しただけでも数千人と言われている。これは戦後の全ての予防接種被害の数をすでに超えてしまっている。

 ワクチンを希望者に接種する体制整備のことだけでなく、ワクチン接種には後遺症やそれによる死亡者も相当数いるということを考慮し、ワクチンによる健康被害を訴える方へのフォローや職場や学校などでワクチン接種を拒む方への配慮なども「所見」で触れておく必要はあるのではないかと意見した。

 全国では523名死亡で、うち何人かは京都府民だという報道もあり、そういう方からの相談受付体制はどうなっているのか?また、その方が接種されたワクチンのロット番号などは京都府で把握しているのか?健康不安を訴える人への根拠となる管理データの整備はどうなっていてデータはいつまで保存されることになっているのか?ということも今後のために確認しておくべきではないかと思う。

 

 28日㈭人事異動の内示が始まっており、退任、異動される方々が事務所に挨拶に来られる。

 昇進する方は晴れやかな顔をしておられる。北部から南部に戻る方も同様に晴れやかなのは気になることだ。

 公務員を退職される方には「これまでの行政経験を活かして地方政治の世界に進んでほしい」と言うと「行政と政治は違いますから…」とおっしゃるが、「最近は政治の世界も行政化してますけどね」とお答えする。

 波風立てず、「予定調和」していることを「良し」と考える風潮が、議会にも住民にも蔓延している。それでは「ゆでガエル」になっていることに気がつくべきだと常々思っている。

 近隣の福知山市議会では「文化会館の建設」について、舞鶴市議会では「給食費の無償化」について、議会で議論になっている。それを「混乱している」と悪いようにとらえる人が多いかもしれないが、私は「うらやましいな」と思っている。

 それが議会本来の姿であって、それこそが町の活性化につながるし、行政や政治への関心が高まることになる。

 

 今から30年前、20才の大学生だった私の言葉を朝日新聞が「天声人語」(平成6年4月30日付)で取り上げてくれたことがある。

 「日本の政治は政策論争も何もないから選びにくい」と文句を言っている有権者が、本当に政策で選ぶ気がない…権利を遊ばせておく「遊権者」ではなく、「言う権者」になるべきである。

 30年経っても、その想いは変わらない。政治が当時より後退しているのは国民の関心がさらに低下したからだろう。もっと「怒る」べきだ。


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