バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

到着“予定”時刻

2012年08月12日 14時15分30秒 | バス運転士

先日、終点のA駅まで十数分の位置にあるB駅で多くの乗降があり… そこで乗ろうとしたおじさんが「A駅へは何時頃に着くの?」と言ったので、私は運行カードの“到着予定時刻17:03”を見ながら「え~っと… (午後)5時過ぎですね」と答えた。

しかし、運行カードには“サバ読み到着予定時刻”があり、今回の場合は… 終点から一つ手前のバス停発車時刻が16:54になっていて、そこから1分くらい(赤信号にかかっても2分くらい)で行けるのに、終点の到着予定時刻は17:03にしてあるのだ(もちろん、そのように設定されていない場合もある)。

おじさんは「あぁ、そう…」と言い、“まぁ、仕方がないか…”というような表情を見せながら乗ってきた。私は「あ、サバ読み分を差し引いて答えた方が良かったかな? でも、そう言っておいて遅れるよりはいいか! おじさんも言われた時刻よりも早く着けば嬉しいだろう」と思った。

そして、行く先の交差点の歩行者信号が青点滅を始めた時… バスもそれほど遅れおらず、まったく急ぐ必要はなかったのに… おじさんに到着予定時刻を言ってしまった私は、ついつい“一瞬だけ50キロ以上になるかもしれない”リスクを負いながらも、ギリギリまで加速して青信号突破したりして…

そんな努力(?)の甲斐もあり、終点の一つ手前を約1分遅れで通過して、終点のA駅には私が宣言した“17時過ぎ”よりも何分か早く“16:57”に到着した。私が両扉を開けると、おじさんは前扉の方へ歩いてきて「ありがとう!」と… 言うどころか、何かムッとしたような表情を見せて降りて行った…

えっ!? ナニナニ? 私が何か悪いことした??? まさか、宣言通り17時過ぎに到着しなければいけない理由があったのか??? う~む… なんだろう… 分かった! きっとオヤジ仲間で“このバスが何時何分にA駅へ到着するか賭けていた”に違いない! 駄目だよ、おじさん… 競馬で“鍛えられた”私のハズレ予想を信じちゃ…