バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

ローバッテリーエラー

2012年08月27日 21時30分22秒 | バス運転士

休憩室のない某駅近くの終点に到着した。次の発車まで20分ほどあったので、私は「バッテリー保護のために…」と思ってバスの電源を切った。そして、徐々に暑くなっていく車内で休んでいた。「休めた」と言えるかどうかは別として…

発車時刻が近付いて、私がバスの電源を入れたところ「ピピッ、ピピッ、ピピッ…」と何かの警告音が聞こえてきた。その日のバスの運行をセットする画面に“ローバッテリーエラー”と出て、運転席の頭上にある機械が警告音を発し始めたのである。

私は「あぁ、ちょっと前に他の運転士が陥った状況と同じだなぁ~。頭上の機械のスイッチを一度切って、再び入れればそれで解決だ」と余裕しゃくしゃくだったのだが、何度やっても機械は「ピピッ、ピピッ、ピピッ…」のまま… 迫る発車時刻… 私の気持ちに余裕はなくなってしまった。

それでも自分なりに考えて、その機械と関連してそうな他のスイッチも切ったり入れたりしてみたけれど… まったく駄目だった。結局、営業所へ電話をしてアドバイスをもらうことになり、まずは私がやったように「スイッチのオンとオフ」を言われて再びやってみたが、やはり駄目だった。

次に「その機械に挿入されているメモリーカードの出し入れ」を言われてやってみたが、これも駄目だった。さらに「そのカードに入っているボタン電池の出し入れ」を言われたのだが… 焦っている私には、それが簡単に出し入れ出来るような構造になってないように見えた。

その時、“ボタン電池が入っていると思われる部分”のフタ(?)がコンマ何ミリだけ浮いていた(突出していた)ので、私は「この浮いている分だけでも中のボタン電池を押し込めば、電池を出し入れしたことになるんじゃないか?」と勝手に解釈して、フタをグッと押し込んでみたところ、見事に機械が復活したのであった…

バスに装備されている機械が“ローバッテリーエラー”となったら、普通は「バスのバッテリーが弱いのか!?」と思うじゃんねぇ… まさかメモリーカードの電池が… しかも、その電池が古くなったとかじゃなくて、ただカードの中での接触が悪いだけのような…(要するに原因不明!) まぁ、電気を使う生活は便利でいいけれど、“目に見えない世界”は分からないことだらけだなぁ…