終点の某駅前に到着して、数名の乗客が席を立ってバラバラと降りて行っ… その時、通路に紙屑のようなモノが落ちるのが見えた。もしも、それがハンカチや帽子などの“必要なモノ”ならば、すぐに「落としましたよ!」と声を発するところだが…
「落としたのか捨てたのかわからないけれど、どうせゴミだろう」と思った私は黙っていた。実際、最後に通路を歩いてきた高校生も、その紙屑が見えているはずなのに素通りして行ったので、私は「やっぱりゴミだ!」と確信した。
それからバスを待機場所へ移動させて… と、そこへ一人の女子学生がやって来て「すいません、忘れ物をしちゃって…」と言ったので、私は「はい、どうぞ」と言いながら前扉を開けた。
すると、彼女は“通路に落ちている紙屑”を拾って「ありがとうございました」と言いながら降りて行ったのである。私は「あれはゴミじゃなかったのか! いや、一度は捨てたけど、良心の呵責に苛まれて戻ってきたとか? いやいや、そんな面倒なことしないわなぁ~」と思った。
それにしても、あの紙屑は何だったのか… そんなに大切なモノだったのか… 彼女がもう少し遅く来てくれれば、私が忘れ物チェックをしながら、じっくりと紙屑を見ることが出来たのに…
そうしたら、その紙屑には“とんでもないこと”が書かれていて、彼女に「見ぃたぁな~」と言われ、命を狙われることになっていたかもしれない(アクション映画の見過ぎ!)。まぁでも、迫ってくるのが若くて綺麗な女性だったら、命の一つや二つくらいどうってこと…(あるある! あぁ、アホに付ける薬はないのか…)